中国科学院は24日、2018年度活動会議記者会見を開いた。会見で発表された情報によると、中国科学院は多くの重大科学研究特別プロジェクトで画期的な成果を手にしており、うち多くが私たちの生活と密接に関連する内容となっている。新華網が伝えた。
◆大気汚染防止に新たな手段
中国科学院戦略性先導科学技術特別プロジェクトの「大気煙霧原因追及・制御」特別プロジェクトは、ロンドンの煙霧やロサンゼルスの光化学スモッグと異なる第3種の煙霧のコンセプトモデルと理論の枠組みを打ち出した。中国の今後の一連の大気汚染防止研究をけん引し、APECなど一連の重大国際活動に環境保障及びサポートを提供した。
◆早発卵巣不全患者に希望の光
中国科学院戦略性先導科学技術特別プロジェクトの「幹細胞・再生医学研究」特別プロジェクトでは、子宮内膜の再生及び脊髄神経再生の臨床研究の重大な進展に続き、幹細胞の定植や分化などを通じ、早発卵巣不全患者に出産への希望の光をもたらした。同技術により、早発卵巣不全患者が今月12日に初めて、南京鼓楼病院で順調に健康な男児を出産した。
◆稲、小麦、とうもろこし、大豆に新品種
中国科学院戦略性先導科学技術特別プロジェクトの「分子モジュール設計・育種革新体制」特別プロジェクトで、稲、小麦、とうもろこし、大豆の110の新品種が生まれた。うち5つの稲新品種は省級・国家品種審査に合格した。模範面積は2000ヘクタール、普及面積は1万7300ヘクタール。「中科902」や「嘉優中科1・2・3号」、「嘉優中科1号」といった稲の品種が、極めて高い生産量と耐性の高さという完璧な融合を実現した。
◆アルツハイマー治療の新薬の開発成功が間近に
中国科学院戦略性先導科学技術特別プロジェクトの「パーソナライズド薬物」特別プロジェクトで開発された6つの新薬が、2017年に臨床研究を認められた。臨床研究段階にある19の新薬の進展は順調で、アルツハイマー治療の新薬「971」の3期臨床研究に新たが進展があり、新薬開発の成功が間近に迫っている。
◆ターゲットを絞った男性不妊の治療に新手段
中国科学院戦略性先導科学技術特別プロジェクトの「細胞運命可塑性の分子基礎及び調整」特別プロジェクトは、「Piwi」遺伝の突然変異による男性不妊を明らかにし、その発症メカニズムを解明した。これにより男性不妊のターゲットを絞った治療理論の基礎と手段が備わった。
◆空港の安全検査スマート識別システムの精度が大幅に向上
中国科学院は2017年も科学技術成果の移転・転化を促進した。空港安全検査スマート識別システムの模範・応用範囲が61ヶ所の空港に展開されている。全国の乗客輸送量延べ3000万人以上の空港のカバー率が80%に達し、約540本の安全検査通路(うち29本はVIP通路)で使用されている。関連空港の試験的な使用状況を見ると、通過の効率と精度が大幅に改善されており、他人の身分証を使った搭乗を未然に防いだケースが大幅に増加した。廈門高崎国際空港は民間航空安全検査顔認証補助認証システムにより、6日間で他人の身分証を使い搭乗しようとした9人を発見した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年1月29日
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