「恋与制作人」は乙女ゲーム。乙女というのは未婚の14-18歳の女性で、大人の女性へと変化している「お年頃」。その恋愛にあこがれる淡いロマンティックな妄想と期待が、日本独特の「乙女文化」を誕生させた。バーチャル恋愛が体験できる「乙女ゲーム」はこの文化の中心的存在だ。
乙女ゲームの始まりといわれるのが、1994年に登場した恋愛シミュレーションゲーム「アンジェリーク」で、同市場の規模は今では150億円以上となっている。日本では毎年、数十種類の乙女ゲームがリリースされる。「恋与制作人」は、中国の多くの女性の心も鷲掴みにし、長い間影を潜めていた女性消費市場が刺激されている。
プレイヤーに恋愛にできるだけはまってもらおうと、ゲーム開発会社・Paper Studioは、バーチャルなメールや電話の機能を盛り込み、現実の世界の情報をリアルタイムで複合させている。例えば、1月22日、中国各地が雪が舞う天気となった。すると、その日の朝、プレイヤーのスマホには、「彼氏」から「起きた?30分後に迎えに行くから、準備してて」、「朝に雪がやんだばかりだから、道路には雪が積もっていて、歩いて会社に行くと危ないよ」などのメッセージが送られた。このようなうれしくて思わずにんまりしてしまう「気遣い」が、SNS上で「恋与制作人」が女性たちの間で話題になっている理由で、女性らが財布のひもを緩めて、もっとキュンキュンできる機能を使いたいと思うようになる理由でもある。
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