国外のメディアはこのほど、ネパール登山協会の前責任者の発言を引用して、「中国側は、珠穆朗瑪(チョモランマ)峰の高度を8844メートルとする主張を取り下げ、ネパール側が示す8848メートルという標高に同意した」と報じた。新華社が伝えた。
チョモランマの標高を正確に測量し、公表する権利を有する中国の法定機関である国家測絵地理信息局(国家測量地理情報局)は10日、「中国側はいかなる時、いかなる形式においても、2005年に正確に測定したチョモランマ岩石面の8844.43メートルという標高データを取り下げたことはない」とした。
チョモランマは世界最高峰の山で、中国とネパールの国境に位置している。チョモランマの標高の正確な測定は人類が地球の運動規則を探査・知るための指標であり、国家科学技術水準及び総合国力の象徴でもある。1975年、同局は解放軍測絵学院、登山隊員と共同で初のチョモランマの標高の正確な測定活動を行い、その標高を8848.13メートルであるとした。
2005年、国家測絵地理信息局は西蔵(チベット)登山隊の協力のもと、チョモランマの標高測定を再び行った。正確な測定により、チョモランマ岩石面の標高が8844.43メートル、頂上に積もった氷雪の深さが3.5メートルであることを明らかにした。
2005年のチョモランマ岩石面の標高データと1975年の測量データを比較すると、3.7メートル低くなっている。これについて、同局の関連の責任者は、「その主な原因は3つある。1つ目は、2005年に標高を測定した際には、GPSなどの最先端の測量技術を使用し、測量の精度が目に見えて向上したため。2つ目は、頂上に積もっていた氷雪の厚さと関係がある。チョモランマの頂上の氷雪の厚さは気候によって大きく変化する。8844.43メートルという数字はチョモランマ岩石面の標高で、氷雪の厚さは含まれておらず、チョモランマ自体の高さといえる。3つ目は、チョモランマ地区は1975年から2005年の間に起こった地殻活動により標高に変化が生じたため」と説明した。
2005年にチョモランマ岩石面の標高が正確に測定された後、関連の規定に基づき、同局は元総参測絵局と共同で関連部門と協議し、中国国務院からの認可を得て、2005年10月に国内外に向けて、1975年に公表したチョモランマの標高データの使用を停止すると発表した。(編集YK)
「人民網日本語版」2018年2月12日
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