中国の33種の新型ダニ媒介性病原体やその伝播と媒介、動物宿主の地理分布図がほぼ完成した。これは軍事科学院病原微生物生物安全国家重点実験室が、世界で初めて3種のダニ媒介性感染症を発見したことに続く新たな成果となる。北京日報が伝えた。
同実験室の曹務春主任によると、同氏と研究チームはこの5年間で6種の新型ダニ媒介性感染症を発見した。そのうち3種類の感染症が世界で初の発見となるほか、残りの3種類は欧州以外で初めて確認された感染症となる。これらは深刻な感染症で、ヒトがリケッチアやアナプラズマに感染すれば多くの臓器が損傷し、高熱や白血球減少、血小板減少、トランスアミナーゼの濃度上昇といった症状があらわれるほか、深刻な場合は死に至る。ヒトがバベシア症になると、貧血や免疫力低下となり、その多くが症状もなく感染が続き、輸血により感染が広がることもある。
統計データによると、中国では1982年より33種の新型ダニ媒介性病原体が見つかっている。これには紅斑熱リケッチ8種とアナプラズマ7種、Borrelia burgdorferi sensu lato 6種、バベシア11種、発熱・血小板減少が伴う総合性ウイルスが含まれる。
曹氏のチームは現在、33種の新型ダニ媒介性病原体やその伝播と媒介、動物宿主の地理分布図をほぼ完成させている。また中国の主要20種超の媒介性ダニの危害範囲及び感染者の科学予測を行っている。この分布図は年内に出版される見通し。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年2月12日
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