何氏は、「ブロックチェーンは確かにさまざまな分野の問題点や難点を解決してくれるが、万能ではなく、利用にあたり多くの条件がある」と指摘した。
たとえばブロックチェーン技術のもつ管理者がいないという特徴は大勢の人が関与する場面には適切なものだが、単独で関与する場合や、関与するのが二者にとどまる場合にはそれほど大きな価値をもたない。またすべてのブロックをチェックしなければならないので、ブロックチェーンは速いペースで頻繁に取引が繰り返されるような場面にはふさわしくない。
加えて、ブロックチェーンが強調するのはオープンさと透明性であり、データのプライバシー保護が特に必要なシーンでの利用は適切でない。
▽ブロックチェーンは新たな投資チャンスを生み出すか?
ブロックチェーンは技術がまだ十分に成熟していないため、概念株の投機行為には警戒が必要だ。特に技術革新(イノベーション)や資金集めの革新とは区別する必要があり、ブロックチェーンのためのブロックチェーンになってはならない。
胡氏は、「今、ブロックチェーンが熱いが、ごく初期の段階にあるものだということを忘れてはならない。ブロックチェーンの概念には目下、『虚熱』が出ており、技術によって現実の問題を解決することに熱を入れるのではなく、資金集めや投機行為に熱が入り、特に盛んに行われるICO(仮想通貨の新規公開による資金調達)の大部分は資金集めのツールの革新であって、技術革新とは何の関係もない」と注意を促す。
ブロックチェーン技術が大きな価値を生み出せることは確かだが、軽視できないリスクもある。
何氏は、「ブロックチェーン技術はまだ成熟しておらず、応用シーンには限界があり、資本市場での概念株の投機行為には特に警戒が必要だ。ブロックチェーンのブームの背後には、残念ながら投機行為をしようと手ぐすねを引いて待っている一連の企業があり、こうした企業はちゃんとした業務を行うことはなく、資本市場で一儲けしたらずらかろうと考えている。そうして「悪貨が良貨を駆逐する」ようになり、きちんと業務を行おうとする企業が市場から撤退することになり、ブロックチェーン技術の応用にマイナス影響を与えることを防がなければならない。
これからブロックチェーン技術をよりよく普及推進し、利用するには、インフラを引き続き充実させ、関連の法律や政策の制定を強化することなどが必要だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年2月27日
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