米国のソーシャルメディア「フェイスブック」(FB)のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の資産が、19日の一日で約50億ドル(1ドルは約106.5億円)減少した。株式売却のタイミングが遅れていれば、損失はさらに拡大したという。新華網が伝えた。
FBはこのほどユーザー5千万人分の情報が流出し、その影響で株価が暴落し、時価総額も370億ドル減少した。
だがザッカーバーグCEOはこの問題が明らかになる前に株式の売却を進めていた。米国株式市場をウォッチングするサイトが19日に提供したデータによれば、ザッカーバーグCEOは今年に入ってからFBの株式約500万株を売却した。
同サイトが米証券取引委員会(SEC)の文書やその他のデータに基づいて試算したところ、ザッカーバーグCEOは今月19日以前に株式を売却したため、損失額を4千万ドル減らすことができたという。
FBのスポークスマンは、「ザッカーバーグCEOの株式売却はプリシラ・チャン夫人と共同設立した慈善団体への資金提供のため」と説明した。SECが昨年9月に発表した文書によれば、ザッカーバーグCEOはこの慈善団体に資金を提供するため、18カ月間で少なくとも60億ドルの株式を売却する計画だったという。
FBの株価は19日に6.77%下落し、この日の終値は172.56ドルだった。今年に入ってから1.8%下落したことになる。対照的に、代表的株価指数のS&P500は2.9%上昇した。
複数の海外メディアが伝えたところによると、FBのユーザー5千万人分の情報が選挙コンサルティング会社のケンブリッジ・アナリティカ社により不正に流出し、ソフトウェアの設計に利用されたのは、選挙での有権者の投票行動を予測し、これに影響を与えることが狙いだという。FBにとっては創業以来で最大の情報流出事件となった。
英米のメディアによれば、ケンブリッジ社は米国のドナルド・トランプ大統領の選挙対策チームに加わったほか、英国の欧州連合(EU)からの離脱をめぐる国民投票では離脱派の陣営に加わっていた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年3月21日
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