中国の次世代遠洋総合科学調査船「向陽紅01」号がこのほど、中国では初めてとなるグローバル海洋総合科学調査の任務を終え、18日に山東省青島市の母港に凱旋帰国した。飛躍的な成果を数多く上げたという。新華社が伝えた。
グローバル航海臨時党委員会の書記を務める国家海洋局第一海洋研究所党委員会の喬方利書記の説明によると、「『向陽紅01』号は昨年8月28日に青島を出発し、インド洋、南大西洋、太平洋全域を航行し、行程は263日間、3万8600海里に及んだ。海洋と極地でさまざまな科学調査任務を完了し、資源、環境、気候が三位一体となった高度な融合を実現し、飛躍的な成果を数多く上げた。
海底資源については、今回はインド洋と東・南太平洋に埋蔵される豊富なレアアース資源の分布範囲と鉱石化の規律を深く理解することができ、中国が三大海洋の国際海底エリアでの活動を全面的に展開するための着実な基礎を打ち立て、中国の資源探査の新たな可能性を切り開いた。
海洋環境については、今回の調査の範囲には中国の海洋資源開発の重点エリア、南極半島の大陸棚エリアとそこに至る海洋ルートのマイクロプラスチック、海洋の無酸素状態・酸性化などの高密度・頻発エリアなどがあり、行程全体で海洋の生態・環境と関連する分野の調査研究を進めた。将来の資源開発、深海の保護、南極大陸棚の海洋境界画定、中国のグローバル海洋環境ガバナンス能力の向上にとって、科学分野での重要な支援を提供するものだ。
海洋と気候については、このたびの行程では東アジアモンスーン、南アジアモンスーン、アフリカモンスーン、オーストラリアモンスーンなどさまざまなモンスーンシステムをくぐり抜け、モンスーンシステム間の、モンスーンと海流の間の、緯度の高い所と低い所の内在的連携のプロセスやメカニズムについて、調査と研究を行った。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年5月19日
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