アプリストア「テンセント応用宝(MyApp)」の調査報告から、夢を抱き、時代のトレンドを追うことは、若者だけの特権ではなく、高齢者のネットユーザーも、スマートフォンを片手に時代を先取りするようなモバイル・ネットワーク生活を謳歌している実態が明らかになった。中国新聞網が報じた。
若者に微信(Wechat)の使い方を教わる高齢者(撮影・佘麗莎)。
【シニアネットユーザーの全体像】
――中国ネットユーザーにおいてすでに重要な構成メンバーの一部となっている8028万人のシニアネットユーザー
スマートフォン時代に突入した現代のシニア世代が使えるのはシニア向け機種だけだと思っている若者は多いだろう。だが、中国のシニアネットユーザーはすでにかなりの規模になっており、高齢者の「モバイル・ワールド」は我々の想像をはるかに越える世界となっているのが現状だ。
テンセント応用宝が発表した「シニアユーザーのモバイル・インターネット報告」(以下、「報告」)によると、2012年以降、モバイル端末を利用したネットユーザ―の増加率は79%で、シニアネットユーザーの増加率は130%と、ネットワークを利用する高齢者の増加スピードは、モバイル・インターネットの普及スピードの1.6倍となっている。
国内のシニアネットユーザー数はすでに8028万人に達し、高齢者総人口の20%占めるまでとなった。つまり、高齢者5人のうち1人が、モバイル・インターネットを利用していることになる。
報告からシニアネットユーザーの全体像を見ると、一線都市に彼らが集中しているというわけではなく、むしろ二線・三線・四線都市のユーザーの割合が一線都市を上回っている。一線都市は13%にとどまったが、二~四線都市は75%に達した。このうち最も多かったのは二線都市で、全体の38%を占めた。
また、シニアネットユーザーを学歴別に見ると、中・高レベルの学歴(短大卒以上)が約30%と、ネットユーザー全体の割合をはるかに上回った。シニアネットユーザーには、60歳という大きい区切りがあり、51歳から60歳の年齢層は、シニアモバイルネットワーク・ユーザー総数の75%を占めた。
【シニアネットユーザーが好きな事】
――シニア世代はどんなアプリをインストールしているのか?
報告によると、ネットユーザー1人あたりがインストールしているアプリは平均33種類で20種類以上のアプリを使っている高齢ユーザーの割合は85.5%、30種類のアプリでは約50%にそれぞれ達している。
シェア自転車やモバイル決済、食事デリバリー、オンラインショッピング、ライブ配信などモバイル・インターネットの新たな事象は、すでに多くの人々の日常生活に深く浸透している。若者は、モバイル・インターネットの新たな事象やアプリに興味を抱くが、この点については、高齢者も若者に全く引けを取っていない。
テンセント応用宝の調査によると、若者たちは、自分たちの親世代は主に、情報収集やSNS、動画鑑賞などでモバイル・インターネットを利用していると考えているが、実際のところ、シニアユーザーも流行しているアプリに高い関心を抱いている。カラオケアプリの全民K歌やカメラアプリの美顔相機、音楽短編動画アプリの抖音(Tik Tok)の3種類は若者に人気の高い流行のアプリだが、高齢者も好むアプリとなっている。
また健康を追い求める中高年層にとって、アプリは非常に頼もしい味方となっている。多くの高齢者が、健康的な食生活や外出、娯楽生活の相棒として、下厨房やモバイク、糖豆広場舞といったアプリを活用している。
シニアユーザーは、モバイル・ネット生活の中で、いかにしてお金を儲けたり、節約するかということに最も関心を抱いている。
報告によると、シニアユーザーがダウンロードする割合が非常に高いアプリ・トップ10のうち、金融・株式・証券関連アプリは全体の42%、TVショッピング、セール、ポイント積算消費関連アプリは15%を、それぞれ占めた。また、シニアユーザーは、資産アプリの安全性も重要視しており、百度を使ってマルチ商法や詐欺に関する情報を検索している。
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