中国航天科技集団が30日に発表した情報によると、この先3年間で、中国の宇宙分野では多くの「大きな動き」が生じることになる。それには有人宇宙ステーションの建設や嫦娥4・5号による月探査事業、初の火星探査事業、北斗3号グローバル衛星測位システム及び高分解能地球観測システムの全面的な建設などが含まれる。人民網が伝えた。
中国航天科技集団有限公司は30日、第7回活動会議を開き、2段階に分け宇宙強国の建設を進めるロードマップを掲げ、未来の発展の重点方向、特に今後3年の改革・発展任務を明確にした。
中国航天科技集団党組書記で董事長の呉燕生氏によると、同社は過去6年間で113回の打ち上げ任務を遂行し、宇宙船219基を宇宙に送り出し、これにより有人宇宙事業「3ステップ」戦略の第2ステップの任務を無事完了させている。また、嫦娥3号の月着陸・探査、月探査事業第3期大気圏再突入試験に成功し、北斗2号の地域衛星測位システムが全面的に建設され、北斗3号グローバル衛星測位システムが全面的に建設された。さらに一部の高分解能地球観測衛星が稼働を開始し、長征5・6・7・11号などの新型ロケットが初飛行した。
宇宙強国を建設する中心的な力、重要な推進者である同社は報告の中で、2段階に分け宇宙強国の建設を進めるロードマップを掲げた。2020−45年を2段階に分け、宇宙強国建設の目標を達成する。第1段階では、2030年までに世界一流の宇宙企業集団を建設し、国防と軍隊の現代化建設を支え、中国を世界の宇宙強国の先頭集団入りさせる。第2段階では、2045年までに高品質発展する世界一流の宇宙企業集団を全面的に建設した上で、国の科学技術・経済・軍事発展の需要を効果的に支え、中国が全面的に世界宇宙強国になることを促していく。
呉氏によると、同社は今後3年にわたって、以下の国家科学技術重大特別プロジェクトの任務に取り組む。
・有人宇宙ステーション建設を全面的に展開。
・嫦娥4号の月裏側の着陸・巡回・探査及び嫦娥5号のサンプル回収・帰還により、月探査事業の目標を全面的に達成し、無人月面科学研究基地の基本形の建設を展開。
・中国初の火星探査事業を実施し、無人火星周回及び着陸・巡回・探査を展開し、無人小惑星のサンプル回収・帰還及びメインベルト彗星の探査を開始。
・北斗3号グローバル衛星測位システム及び高分解能地球観測システムの全面的な建設。
・宇宙インフラ分野について、国家民間用宇宙インフラ中堅枠組みを構築し、商業リモートセンシング衛星群、世界低軌道移動通信試験システム及びハイスループット広帯域通信衛星システムを構築。
・宇宙科学及び新技術試験シリーズの衛星を発展させ、宇宙情報総合サービス能力と宇宙船のスマート化水準を全面的に高める。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年8月31日
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