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「ゴミの分別」と「葉っぱビジネス」で高齢者も活気づく日本の小さな町 (2)

人民網日本語版 2018年09月04日08:58

再生市場の良好な循環システム

ゴミの焼却を減らし、ゴミ処理のコスト削減を実現するため、上勝町では2003年に、全国に先立ち2020年を目標にごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)宣言をした。そして、ゴミの分類も当時の22種類から、現在の45種類まで段階的に増やしてきた。現在、ゴミのうち埋め立てが必要なのはわずか20%となっており1600万円もの処理費用を削減している。では、残りの80%のゴミは、どのように一歩一歩再利用され、どれほどの経済効果をもたらしているのだろうか?

ゴミを細分化することで、ゴミ回收コストを削減できるだけでなく、ペットボトルやその蓋を分けて回収すると価値が高まるなど、一層高い経済効果を得ることができる。村で回収される全てのゴミのうち、ペットボトルの回收率は約95%と、世界の平均水準の約7倍に達している。ゴミステーションに集められたペットボトルは、近くの工場に運ばれて再生加工される。

また、上勝町がある徳島県には、ペットボトルをフレーク化、ペレット化する工場がある。その工場の責任者によると、現在、そこの原材料は全て徳島県の各ゴミ処理センターで回收されたペットボトルで、住民とゴミ処理センターでピッキングされると、95%以上のペットボトルは、蓋が取られ、ラベルも剥がされた状態になっており、加工工場の加工コストが大幅に削減され、作業効率も向上したという。

同工場では、粉砕、ピッキング、洗浄などの工程を経て、ペットボトルを高純度のフレーク・ペレットにすることができる。ピッキング加工を経ると、重さ約20グラムのペットボトルから、16グラムの再生フレーク・ペレットができ、ロス率は2割以下となる。再生フレーク・ペレットは衣類や食品トレイ・パック、日用品などの製造に使われる。同責任者は、「ペットボトルを回収することで、再生市場の良い循環システムができるほか、ペットボトルの原料は石油であるため、再利用することで石油資源の浪費を減らすこともできる」と話す。

下流の加工工場にとって、質の高い資源ゴミを引き取るというのが、コスト削減のカギであるため、住民のゴミ分別が、資源再生市場の良好な循環を生み出す基礎となっている。


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