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「ゴミの分別」と「葉っぱビジネス」で高齢者も活気づく日本の小さな町 (3)

人民網日本語版 2018年09月04日08:58

葉っぱで所得増やす高齢者ら

環境保護分野の革新的な理念が日本国内外で注目の的となっているほか、上勝町の町民は、豊富な山林資源を活用し、葉っぱを集めてそれを「つまもの」として出荷し、同町特有の「葉っぱビジネス」を展開している点も注目に値する。

高齢化が深刻化している同町では、65歳以上の高齢者が人口の半分以上を占めている。今年80歳の西蔭さんもは早朝に、自宅の裏庭にあるカエデの木の下で、1時間もしないうちに、カエデの葉やショウブの葉を一ケース分採取していた。「今の季節は、このような淡い緑色で、形が完全なカエデの葉の需要が高い」と西蔭さん。これらの葉っぱは、全国各地の料亭で、刺身の盛り合わせなどの日本料理の飾りつけに使われる。帰宅後、西蔭さんはラッピング作業を始め、基準にマッチしている葉っぱを選んで、箱の中にきれいに並べ、ラベルを貼っていた。今の季節なら、カエデの葉一箱が1000円で売れるという。

上勝町では、西蔭さんのように葉っぱを出荷する町民が約300人おり、その平均年齢は70歳以上。同町の高齢者の約半数が「葉っぱビジネス」に参加している計算になる。ある地元の企業は、各高齢者の家に受注システムを設置することで、各種葉っぱの需要状況や取引価格を随時確認できるようにしている。高齢者はそれらの情報をもとに受注を受けることができるという仕組みだ。なかには年収が最高で1000万円に達するという業績が優れた高齢者もいるという。

同企業の大畑悠喜社長は、「この仕事は、高齢者が頭を使い、体も動かすことができ、健康促進にもつながる。当社の計算では、地元の高齢者一人あたりの年間医療費は、徳島県の平均水準より16万円少ない」と話す。

葉っぱを採取する仕事は、体力的にもきつい力仕事ではなく、体さえ動けば何歳になってもできるため、生涯の仕事とすることができる。現地の大半の高齢者は、葉っぱビジネスに参加することで、その老後の暮らしが豊かになっている。同町の町営の老人ホームはここ数年で全て閉鎖し、高齢者の医療費に使われていた財政支出削減にもつながった。現在、日本全国の「つまもの」の実に80%が上勝町産で、その種類は320種類にものぼり、さらに、米国やフランス、イタリアなどにも輸出され、年間売上高は2億8000万円に達している。環境保護産業に続いて、葉っぱ採取が同村で最も重要な経済産業の一つとなっている。

「ゴミの分別」と「葉っぱビジネス」により、上勝町は一躍世界的にも有名になり、12年には、そのサクセスストーリーを描いた映画「人生、いろどり」が日本で上映されている。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年9月4日


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