暗黒物質粒子探査衛星「悟空」の開発チームは17日、衛星の運行状態が依然として良好であり、重要な科学データを引き続き蓄積中でもあるため、各サポート部門との協議を踏まえ使用期間を2年延長することを決定したと発表した。新華網が伝えた。
中国初の天文衛星「悟空」は、今月17日で打ち上げから3年になり、予定の使用寿命を迎えた。「悟空」はこの日まで、地球から500キロ離れた太陽同期軌道で地球を1万6597周し、55億個の宇宙粒子を探査した。
英国ネイチャー誌は昨年、「悟空」が打ち上げから18カ月にわたり蓄積した高エネルギー電子データを掲載した。うち1.4TeV(兆電子ボルト)のエネルギー区間で見つかった、正常なエネルギースペクトルと大きく異なる100個近くの「不可解な」電子は、暗黒物質由来の可能性がある。これは国内外の科学界から注目された。
統計データによると、ネイチャー誌で論文が掲載されてから現在まで、すでに100本以上の学術論文が「悟空」の成果を追跡・研究している。世界の同類暗黒物質探査設備と比べると、「悟空」は観測可能なエネルギー範囲が最も広く、エネルギー分解能が最も優れているという2つの重要技術優位性を持つ。これにより重要な1.4TeVエネルギー区間で「不可解な」電子を探査する効率でトップをキープしている。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年12月18日
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