「平成」が終幕 重い課題残るも「令和」に期待する日本の人々 (2)

人民網日本語版 2019年05月08日14:19

少子高齢化と財政の悪化が、「平成」が残した大きな課題だ。日本の出生人口が90年代後半から2010年にかけて急速に減少している一方で、平均寿命は伸びて、高齢者人口が増加の一途をたどり、65歳以上の高齢者が総人口に占める割合は2割以上に達し、社会保障に大きな負担がかかるようになっている。現在、日本の国の借金である国債残高はすでに1000兆円を上回り、先進国の中で最悪の財政状態となっている。

このほかにも1995年の阪神大震災、2011年の東日本大震災、2014年の御嶽山噴火、2016年の熊本地震、2018年の西日本豪雨など、度重なる自然災害により、多くの人命が奪われ、多額の資産損失も被り、日本人の心にはなかなか癒えることのない傷を残した。数々の災害が生じるたびに、明仁天皇は何度も被災地を訪問しては被災者を励まし、こうした慰問活動は「平成」の特徴となり、皇室活動の一部となった。

「読売新聞」は5月1日付の社説で、「戦後復興が荒廃からの事実上の『創業』だったのに対して、平成の日本は経済大国の座を保持する『守成』の難しさに直面した」と伝えた。

良い時代になることを祈念する日本の各界

「令和」の到来に、日本の国民からは祝福する声や良い時代を期待する声が続々と上がっている。読売新聞が実施した全国世論調査では、「令和」の日本が「良い方向」に進むと思う人は58%に上った。5月1日から正式に「令和」に改まり、日本の政界や経済界からも良い時代となることを祈念する声明が続々と発表された。

日本の国民は元号が「令和」に改まり、新しいムードに変わることを期待しているものの、人口の減少や景気回復、財政の立て直しなど、「平成」が残した課題が依然として、極めて大きな問題として立ちはだかっている。

日本の国立社会保障・人口問題研究所は、2017年に発表した将来推計人口で、日本の人口は2065年には8808万人にまで減少する一方で、65歳以上の高齢者が総人口に占める割合は38.4%にまで上昇すると試算している。これは医療や介護、年金などのやりくりが非常に厳しいレベルとなる。今年4月から、日本は外国人労働者の就労拡大のために入管法が改正されたにもかかわらず、依然として国内各地の人手不足を解消するには至っておらず、人手不足が経済成長の足かせとなっている。

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