「第10回中国衛星測位年次総会」が22日、北京で開幕した。中国衛星測位システム管理弁公室の冉承其主任は、「2019年1-3月、中国市場で新たにネット接続申請が提出されたスマホ116モデルが測位機能を備えており、うちGPS『北斗』に対応する機種は82モデルと、北斗による測位のカバー率が70%に上っている」ことを明らかにした。人民網が伝えた。
スマホは、衛星測位システムの中でも、市民による消費が最多の分野となる。中国国内では、現在、北斗による測位関連技術標準体系がほぼ完成しており、北斗に対応するスマホ製品の完全なテスト・検証プラットフォームと関連する品質テスト方法が確立されている。
スマホのほか、北斗の運用によるGPSサービスは、中国における大衆消費・シェアエコノミー・民生分野に広く普及しており、人々の生産・生活方式を根底から変化させるほどとなっている。冉主任はその例として、「電子商取引分野では、国内の多くの電子商取引企業の物流用トラックと配送員が、北斗を応用した車載端末やスマートブレスレットを利用して、車・人・貨物情報のリアルタイム調達が実現されている。また、スマート機能を搭載したウェアラブル端末の分野では、北斗システムを運用した腕時計やブレスレットなどウェアラブル端末や、学生カード、高齢者カードなどの特別なグループに特化した製品も大量に出回っており、関連製品は広く応用されている」とした。
冉主任は、「中国の北斗関連産業は、いまや、基礎製品、応用端末、応用システムおよび運営サービスで構成された完全な産業チェーンを形成した。北斗システムは、すでに、交通運輸・公共安全・農林漁業・水文モニタリング・気象予報・通信時間調整・電力調整・災害救済などの分野まで幅広く応用されており、国家核心インフラに組み入れられ、著しい経済効果を生み出している」と続けた。
「人民網日本語版」2019年5月23日