今年上半期には、中国の自動車販売が前年同期比12.4%も減少しながら、日系車は流れに逆らって増加を達成した。中国自動車工業協会が発表したデータによれば、日系車のシェアが前年同期の19.9%から同期は22.7%になり、2.8ポイント上昇し、ドイツ車のシェアを追い越す勢いを見せている。「経済日報」が伝えた。
具体的にみると、東風日産の上半期販売量は53万2100台で前年同期比0.3%増加し、広汽ホンダは38万200台で同12.7%増加、東風ホンダは36万4800台で同34.4%増加、一汽トヨタは35万1900台で同3%増加、広汽トヨタは31万1200台で同22%増加だった。これはつまり、今年上半期には日系トップ自動車メーカー3社の中国合弁企業がいずれもプラス成長を遂げたということだ。
現在、自動車市場が比較的大きな成長圧力に直面する中、日系車がこれほど力強い動きをみせたのは、深く考えてみる価値のあることだ。もちろん、「東風日産と一汽トヨタはわずかな成長に過ぎず、東風ホンダや広汽トヨタの2けた増加と並列に論じられない」と指摘する人がいるかもしれないが、こうした見方には一定の道理があるように見える。しかしながら、少し分析してみれば、こうした見方は全面的ではないとすぐにわかる。
企業の発展ということを考えると、販売量の増加率だけでなく、基数を見なければならず、さらには市場シェアを見なければならない。東風日産は4年連続で生産量・販売量が100万台を突破し、基数が他のメーカーよりもかなり高い。この高い基数の上にさらにプラス成長を実現するのは、決してたやすいことではない。さらに今年上半期には東風日産全体でシェアが5.4%に上昇し、うち合弁普及車ブランドのシェアは10.5%に達した。これは非常に重要な指標であり、企業の市場競争力を真に反映するものといえる。
日系車が流れに逆らって好調である主な原因は、ここ数年の中日経済貿易往来の持続的な好転が、日系車に中国販売量の増加に向けたよい雰囲気を提供したからだと多くの人は考える。実際、東風日産を代表とする合弁企業は安定した経営システム力を構築してきた。
1台の車をしっかり作るのは難しくないが、時間、コスト、品質、性能の要求を前提として、たくさんの車をしっかり作り、しっかり売り、これによって企業のブランド価値の向上を推進するのは難しい。厳密に言えば、試されるのは企業の技術力だけでなく、研究開発、製造、営業販売、サービス、管理を含むシステム力も試される。民間工業における最も複雑な産業である自動車産業には、長い産業チェーン、長い開発周期、たくさんの協調資源、多額の資金投入といった特徴があり、システムは予測不可能性に対抗することができ、企業のあらゆるポイントでの進歩を全面的に効果的に積み上げること、産業チェーン全体の水準と価値を引き上げることが可能だ。