中国科学技術部(省)は衛生健康委員会と共同でこのほど開いた「重大新薬開発」科学技術重大特定プロジェクト記者会見で、過去2年間の国家新薬開発特定プロジェクトの新たな進展を発表した。うち乾癬外用薬「苯維莫徳」は今年5月に中国でいち早く発売され、中国の800万人の乾癬患者に福音をもたらした。国際乾癬外用治療の30年ぶりの新たな進展を実現した。科技日報が伝えた。
この新薬は国家特別招聘専門家の陳庚輝博士率いるチームが研究開発したものだ。臨床首席専門家は北京大学人民病院皮膚科主任の張建中氏。研究チームはまず世界で1000人以上の乾癬患者を対象に、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ期臨床試験を行った。その結果、「苯維莫徳」は乾癬に対して高い治療効果を持ち、安全性が高いことが分かった。一部の指標は現在市販されている標準薬を上回っている。
乾癬はよく見られる皮膚病の一つだ。世界の患者数は現在1億2500万人以上。
乾癬の典型的な外用治療は、主に糖コルチコイドとビタミンD3ラクチビシンを使用する。ホルモンは短期的な治療効果が高いが、再発しやすく、患者が副作用を懸念し使用に消極的になり拒否する場合さえある。カルシポトリオールは一種のビタミンDで、非ホルモン外用薬だ。市場ではこれをはじめとするビタミンD3薬が、乾癬治療の1級薬とされている。乾癬治療の標準治療法とされている。
中国医薬革新促進会の宋瑞霖執行会長は「国家Ⅰ類新薬の苯維莫徳は、中国発・世界初の新薬だ。その誕生は、中国の革新駆動バイオ医薬品産業が、追随から並走の段階に、さらにはリードする傾向を見せていることを意味する」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年8月15日