国家級景勝地14ヶ所を走る敦煌鉄道が全線開通

人民網日本語版 2019年12月20日17:14

2019年12月18日、粛北-馬海区間の開通にともない、敦煌鉄道が全線開通し、営業を開始した。各メディアの報道を総合して人民網が伝えた。

敦煌鉄道は、ゴビ砂漠に敷設された普通快速列車用の鉄道。北は甘粛省蘭州と新疆ウイグル自治区ウルムチを結ぶ蘭新鉄道柳溝駅から始まり、敦煌・阿克塞・粛北を経由して、祁連山脈を通り抜け、青海省に入り、馬海や大柴旦沿いに、青海省西寧とチベット自治区ラサを結ぶ青蔵鉄道西格区間の飲馬峡駅に至る。鉄道の全長は671キロメートルで、設計時速は120キロメートル、牽引定数は4千トン、貨物輸送能力は長期的には年3600万トンに達する見込み。

敦煌鉄道(画像提供・蘭鉄集団宣伝部)。

敦煌鉄道は、甘粛・青海・新疆・西蔵(チベット)4省・自治区を結ぶ便利なルートとなり、青蔵鉄道と蘭新鉄道が「交わり集う」ことを可能とし、甘粛省蘭州と青海省西寧を結ぶ蘭青鉄道、蘭新鉄道、青蔵鉄道を結び付け、中国西北地区で初めてとなる環状鉄道ネットワークの形成を実現する。

敦煌鉄道は新疆庫尓勒と青海省格爾木を結ぶ庫格鉄道と西北から中央アジアに向かう2本目の国際大ルートを形成し、新疆、チベット、さらに中央アジア間の鉄道輸送が迂回を余儀なくされていた歴史に終止符を打った。新疆―チベット間の輸送距離は1100キロメートル縮まり、所要時間は約10時間短縮され、沿線住民の外出に多大な便宜がもたらされた。

敦煌鉄道(画像提供・蘭鉄集団宣伝部)。

「大砂漠の新シルクロード」と称される敦煌鉄道は、沿線に国家級景勝地が14ヶ所もあり、敦煌莫高窟や鎖陽城、漢長城などの歴史文化遺跡だけではなく、国家級地質公園の雅丹地形や透明夢柯氷河などの自然名勝地、さらには多くの名所旧跡も幅広く分布しており、古代シルクロードの観光名所が集まっている。

このほか、西北地区には地下に埋蔵された「宝」も豊富だ。「資源の宝庫」ことツァイダム盆地には、塩、石炭、石油などの資源が豊富で、同地の鉱物の種類は全国の5割を占めている。資源を金銭に替えるためには、強力な輸送力による支えが必要だが、このたび開通した敦煌鉄道は、十分にこの役割を担うことができ、西北地区の貿易発展を大々的に後押しすると期待されている。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年12月20日

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