〇伝統ある博物館がデジタル化で「逆成長」
種類が単一で創造性に乏しいという文化クリエイティブ製品の短所は、これまでずっと、国内外の博物館にとって頭の痛い問題だったが、天猫は、オンライン化という解決案を提供している。
2019年1月初め、天猫は「新文化クリエイティブ計画」を始動し、文化クリエイティブブランドの開発に着手した。また、消費者の嗜好を予測することで、ブランド販売プラットフォームやインキュベータによる新製品とのタイアップをサポートした。たとえば、天猫に出店した海外博物館第1号となった大英博物館の場合、出店後わずか16日間で初出品した全商品を完売し、その後の年売上高は2.5倍以上増加した。大英博物館は、出店後、ユーザー動向調査を通じて、若年層が二次元(アニメ・漫画・ゲーム)文化や萌え文化をより好むという実態を把握し、「アンダーソンのネコ」の置物を開発した。これは、発売後ただちに、同店の大ヒット商品となった。
清華大学文化経済研究院と天猫が昨年8月に共同で発表した「新文化クリエイティブ消費動向報告」によると、それまでの1年間に、オンライン博物館を訪問した延べ人数は、中国国内の博物館を訪れた延べ人数の1.5倍に上り、うち約1億のユーザーは、「90後(1990年代生まれ)」だった。
伝統ある博物館がインターネットと出会い、不思議な化学反応が起こしている。さらに、新型コロナウイルス感染による肺炎のパンデミックによって、その化学反応のスピードが加速した。天猫モールに出店している博物館はそれぞれ可愛らしさを売りにするスタイルを習得し、ボーダーレスの文化クリエイティブ製品を通じて、より多くの若者ファンを獲得している。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年4月1日