「日焼け止めキャンディ」は本当に効果がある?日傘やクリームのほうがやはり効果的?

人民網日本語版 2020年06月17日14:14

全国各地で最近、気温が急上昇し、華北地域や黄淮地域などで猛暑が始まった。気温は局地的に42度に迫った。気象局のデータによると、7月はさらに暑くなるという。科技日報が伝えた。

気温の急上昇と同時に、日焼け対策が話題になっている。ある芸能人はバラエティ番組の中で視聴者に舐めるタイプの日焼け止めを『日焼け止めキャンディ』として推薦し、それを舐めれば日焼けが予防できると述べたため、日焼け止めのクリーム・パウダーを塗るのが面倒という人々がこぞってこの情報をシェアした。

服用する製品の日焼け予防効果には科学的な根拠なし

この芸能人が推薦した商品の成分をチェックした中日友好病院皮膚科主治医の李◆氏(◆は金に若)は、取材に対し「このいわゆる『日焼け止めキャンディ』は日焼け止めの効果を発揮しない」と述べた。

この日焼け止めの成分にはプルラン、クチナシエキス、グリセリン、結晶セルロース、加工デンプンなどが含まれ、主成分のクチナシの花のクロセチンには高い抗酸化性があるという。

李氏は「まず、日焼け止めと抗酸化は二つの異なる概念だ。分かりやすく言えば、日焼け止めは物理的・化学的方法により肌を紫外線から守るが、抗酸化は通常、すでに日焼けした肌の修復に用いられる。そのため舐めるタイプの日焼け止めで日焼けが予防できるという説は非科学的だ」と指摘した。

李氏はまた、「クロセチンには確かに抗酸化作用があるが、食品の場合は、抗酸化成分が肌に吸収されるか、どの程度吸収されるか、さらに吸収後に代謝されるまでどの程度もつかといった問題についてはさらに検証する必要がある」と述べた。

記者はあるECサイトで、別の日焼け止めをうたう食品を数種類見つけた。そこには「1個で少女の肌がよみがえる」、「紫外線を12時間効果的にカット」といった心を動かすキャッチコピーが躍っていた。これらの製品の成分表にはヤマイモ、ユリ、ブラッドオレンジのエキスといった多くの植物成分があり、さらにビタミンC、マルトデキストリン、クエン酸など他の物質が添加されている。

李氏は「同じくビタミンCやクエン酸などの物質も一定の抗酸化作用を持つが、その効果についてはさらなる確認が必要だ。中国では現在、錠剤や舐めるタイプの日焼け止めなどで人体の日焼け止め効果が発揮されるということは科学的に論証されていない。つまり食べ物で気軽に日焼け止めをするという美しい夢は、今のところ実現不可能だ」と指摘した。

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