実際には、ソフトバンクは16年からアリババ株を少しずつ売却している。今年3月23日には、410億ドル分の資産を売却すると突然発表し、その中には時価総額140億ドル分のアリババ株も含まれていた。
外部からは、ソフトバンクがこのほどアリババ株を売却し、孫氏がアリババの取締役を退任した直接の原因は巨額の損失だとみられている。
孫氏はここ数年、シェアオフィス事業のウィーワークと配車アプリのウーバーへの投資を続けていたが、両社の経営難でソフトバンクの損失がふくれあがったことから、孫氏の手腕を疑う声が出ていた。
アリババ以外に、ソフトバンクが大量に保有する優良資産にT-モバイル株がある。T-モバイルは米国3位の通信会社で、時価総額は1250億ドルを超える。資金を調達するため、ソフトバンクは保有する時価総額200億ドル分のT-モバイル株も売却しようとしている。
今年3月31日までの19年度に、ソフトバンクのベンチャー投資部門ビジョンファンドは170億ドルの損失を計上した。
ロイター通信の報道では、ビジョンファンドは今年3月末までに、スタートアップ企業88社に計750億ドルを投資したが、投資先企業の時価総額は696億ドルにとどまる。
ウーバーとウィーワークへの投資だけでも、ソフトバンクの損失は100億ドルに迫るという。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年6月29日
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