哈爾浜(ハルビン)極地公園で、育児放棄され、完全人工飼育技術を用いて世話されていたホッキョクオオカミの赤ちゃんがこのほど、命が危険な状態から脱した。現在、容体は安定しており、ホッキョクオオカミの繁殖の面で、重要なブレイクスルーとなった。哈爾浜新聞網が報じた。
職員によると、5月上旬、ハルピン極地公園でホッキョクオオカミの赤ちゃん数匹が誕生した。しかし、その3日後、母親オオカミが突然そのうちの1匹に対し、育児放棄したため、その赤ちゃんオオカミは命が危険な状態となった。この緊急事態をうけて、飼育員は直ちに完全人工飼育に切り替えた。
ミルクの哺乳瓶への入れ方から日常的な世話、授乳、授乳後のげっぷ出し、ベビーマッサージなどまで、飼育チームは慎重を期して世話を行ったおかげで、赤ちゃんオオカミへの授乳に成功。ミルクを吸う力も強くなったほか、鳴き声もはっきりし、容体は安定している。黒竜江省で完全人工飼育の技術でホッキョクオオカミの赤ちゃんの飼育が行われたのは今回が初めてという。
赤ちゃんの名前を募集 入場チケットが当たる可能性
多種多様な南極や北極の動物を見ることができるハルビン極地公園は、極地動物の人工飼育や繁殖に取り組んでおり、これまでに、南極ペンギン、ホッキョクギツネ、アザラシの繁殖に成功してきた。また、内陸の都市では初めてカリフォルニアアシカの繁殖にも成功した実績がある。
ハルビン極地公園のホッキョクオオカミには、血統に基づくコードが付けられており、それが名前替わりとなっている。ただ、飼育員らは、完全人工飼育されている赤ちゃんには、「ヒトの名前」を付けてあげたいと考えており、社会に向けて名前を募集している。いい名前を思いついたら、ハルビン極地公園の微信(WeChat)公式アカウントを通して応募することができ、このイベントに参加すれば入場チケットがもらえる可能性もあるという。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年5月24日