次の「ネット人気食品」になれるか?
鴨血粉絲湯もタニシ麺と同じように長い発展の歴史があり、同じように大衆に広く受け入れられた食品であり、インスタント生産基準が制定された。では、鴨血粉絲湯はタニシ麺のように新たな「ネット人気食品」になれるだろうか。
中研普華の李学研究員は、「基礎構築は必要不可欠な推進力だ。タニシ麺は以前は参入のハードルが非常に低く、市場は玉石混交の状態だったが、競争に立ち向かうため、商品のレベルアップと産業チェーン高度化の過程を経て、業界へ参入するハードルを設け、基準の統一を果たし、初期の品質がバラバラの状態を解消し、やっと標準化の段階に突入した」と説明した。
李さんは続けて、「このほか、タニシ麺の成功は政府と複数の業界が連携して後押ししたことと切り離せない。ネット有名人によるPRなどもあった」と説明した。
ここ数年、便利なインスタント食品が若い世代にますます人気となり、燃料つきセルフ火鍋からネットで人気の酸辣粉、熱乾麺(武漢の名物メニュー)まで、さらにはおでん、昔からある屋台の軽食まで、どんどんライン生産され、産業化・標準化して発展した。その中にはタニシ麺の成功を見て二匹目のドジョウを狙うものも少なくない。
邱さんは、「このスープは特に高い技術が必要なわけではない、アヒル1羽かアヒルの骨を煮込めば、たいていは濃厚でおいしいスープが取れる。春雨のほか、主な材料はアヒルの血を固めた鴨血、レバー、腸、それから厚揚げ。食材と味にこだわり、マーケティングをしっかりとやれば、人気商品への突破口が開けるかもしれない」と話した。
商品開発について言えば、今はほとんどのブランドがプレーンな味つけの商品しか展開していない。しかし回味賛は酸辣味や藤椒味を出し、消費者を飽きさせないようにしている。南京冠生園は基本のスープのほかに鍋巴(おこげ)を1袋加え、おこげをスープにつけて食べる目新しさを提供し、購入者の間で好評だ。
マーケティング戦略としては、李佳琦、薇婭、雪梨をはじめとするネット有名人が次々に商品を勧め始めている。そのほか、今年初めには愛奇芸で配信されたネットドラマ「約束・鴨血粉絲湯を一杯」にこのスープが登場し、「おいしそう」と視聴者の目を楽しませたと同時に、背景にあるスープ伝承の物語が感動を呼んだ。昔ながらのこのスープが、ドラマのムードを盛り上げた。
李さんは、「全体として、鴨血粉絲湯はタニシ麺がEC小売で成功したやり方を学んで参考にすることができる。このスープはなんと言っても味がいいし、南京はECやそれに対応する物流など産業基盤もしっかりしているから」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年7月9日