武漢大学人民病院が18日に明らかにしたところによると、同病院は合同研究チームを作り、心臓ヒス束ペーシングに応用される超小型で自己給電できる一体化フレキシブル圧電型ナノ発電機を開発した。この研究成果は、自己給電技術を心臓ヒス束ペーシングに用い、心拍緩徐を防止・治療する臨床応用の見通しを示した。科技日報が伝えた。
深刻な心拍緩徐患者の「救命の神器」としてのペースメーカーは、体内に植え込まれる電子治療設備で、電池の電気エネルギーを放出することにより、心筋に植え込まれた電極で心筋細胞を刺激し、深刻な心拍緩徐などの関連疾患を治療する。
1台目のペースメーカーが1958年に人体に植え込まれてから、世界では現在、約300万人がこれを使用しており、毎年約60万人の患者が植え込み術を受けている。そして毎年15%のペースで増加している。現在広く使用されているペースメーカーは純リチウム電池で発電している。電池の体積が大きく、バッテリーが尽きると再び手術をし交換する必要がある。
フレキシブル圧電型ナノ発電機には自己給電の特徴がある。心拍により生まれる生体力学的エネルギーを電気エネルギーに変換し、ペースメーカーのエネルギー供給を最適化することで、より長い作業時間の応用ポテンシャルを実現する。同時に自己給電ペースメーカーの重要部品は体積が小さく、幅がわずか0.5センチしかなく、将来のペースメーカー小型化及び植え込み術の低侵襲化に比較的良好な模索の方向を提供した。
上述した研究チームは研究中、主に一体化フレキシブル圧電型ナノ発電機自己給電ペーシング技術を模索・使用し、ヒス束などの心臓の各ペーシング部位におけるペーシング効果を検証した。
一体化フレキシブル圧電型ナノ発電機は、機械エネルギーを電気エネルギーに変換し、LEDへの給電を実現する。また発電所のように、心拍による機械エネルギーを電気エネルギーに自動的に変換・保存し、心房、心室、ヒス束などの各部位のペーシングにエネルギーを提供する。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年7月21日