中国で「最も孤独な都市」、立体的交通網整備で経済が飛躍

人民網日本語版 2022年07月22日13:20

「晴れた日は全身に塵埃を浴び、雨の日は足が泥だらけになる」。これは今から30年前、崑崙山の麓に位置する青海省茫崖市を行き交う人々のリアルな姿だった。一方で、自動車の時速は30キロメートルほどしかなかった。中国新聞社が伝えた。

「茫崖」はモンゴル語の「おでこ」という意味で、昔からシルクロードを通る時に必ず通過する地点であり、甘粛省から西蔵(チベット)自治区や新疆維吾爾(ウイグル)自治区に向かう要衝で、青海の「西の玄関口」だった。青海省の省都・西寧から最も遠い場所だという人がいれば、「中国で最も孤独な都市」だという人もいる。

交通の急速な発展に伴い、茫崖市の経済社会の発展も「急行車線」に入った。茫崖-油砂山叉口-茫崖石綿鉱間の道路建設プロジェクト施工現場では、工作機械があちらへこちらへと動き回り、作業員が大型機械を動かして忙しそうに作業を進め、建設中の道路はまるで「巨大な竜」のようにどこまでも続いていた。

青海路橋建設股份有限公司のプロジェクトマネージャーの徐凱さんは、「当社が担当するのは16本の全封鎖と10キロメートルの半封鎖で、投資総額は4億7千万元(約96億2903万円)に上り、7月中に路面の作業をすべて終わらせる予定だ。茫油石道路、格茫一級道路(格爾木-茫崖間)の建設に伴って、東部エリアと西部エリアを結び、相互に接続する茫崖市の総合的交通力が効果的に高まり、茫崖がこれから『高速交通時代』を迎えるのをサポートすることになる」と述べた。

2020年6月30日午前11時18分、格爾木から新疆・庫爾勒(コルラ)に至る鉄道の青海省区間が正式に開通して運行を開始した。これにより、茫崖エリアを移動する人々はこれまでにない旅行体験をすることになり、茫崖の人々は移動の困難さや不便さから大いに解放され、茫崖の「電車が走らない都市の時代」にも終わりを告げた。

ここ数年、同市が総合交通網の発展充実を絶えず推し進めたため、かつては道路1本しか輸送手段がなかったのが、今では道路、航空機など多様な輸送手段があり、市の内外に通じる総合的立体型交通ネットワークがほぼ構築され、これが青海省、新疆維吾爾自治区、甘粛省、西蔵自治区を結ぶ重要な交通ターミナルになり、また「一帯一路」(the Belt and Road)のシルクロード区間の重要な中継点になった。

茫崖市では道路、鉄道、航空の3つの輸送手段による総合的立体型交通輸送ネットワークが構築され、花土溝鎮、冷湖鎮、茫崖鎮などのエリアと工業・鉱業、農業・牧畜業、観光スポット・景勝地などを結ぶ重要な中継点とネットワーク経路輸送サービス施設が整備され、総合的立体型交通輸送サービスシステムを大まかに構築され、輸送効率、輸送の安全、輸送の質が保障され、この地域の経済社会の発展が力強く促進された。交通が便利になり、たくさんの人が小型車を購入するようになった今、茫崖市の人々は昔のようにどうやって外に出かけようかと思い悩むことはなくなった。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年7月22日

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