ファーウェイ独自の「HarmonyOS3」登場 グローバル化が始まるか

人民網日本語版 2022年07月20日14:07

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華為(ファーウェイ)技術有限公司傘下の華為終端有限公司は18日、公式微博(ウェイボー)の中で、独自開発の基本ソフト(OS)「鴻蒙(Harmony、ハーモニー)」の最新版「HarmonyOS3」の発表の日付を7月27日に決定したと明らかにした。

「HarmonyOS3」の登場は、以前のバージョンの登場とはさらに違う意味を持つのかもしれない。注目されるのは、ファーウェイの消費者業務の地域責任者のデレク・ユー氏がさきに、「世界のユーザーが2022年に『HarmonyOS』の体験をバージョンアップするだろう」と発言したことだ。今年5月には、「HarmonyOS」の開発を率いた王成録氏がファーウェイを離れ、オープンソース版「HarmonyOS」関連企業の深セン開鴻デジタル産業発展有限公司に入ったことが確認されている。

「Harmonyの父」と呼ばれる王氏は「次のステージ」で、「HarmonyOS」の海外市場開拓を加速させるとみられ、このことは「HarmonyOS」グローバル化の重要な一歩とみられている。

業界関係者は、「『HarmonyOS3』は新たな起点になる可能性があるとみられ、オープンソース版『HarmonyOS』が次の段階に入ったことを示している。これからの海外進出でユーザーが急速に増加することが期待され、アンドロイドとiOSに続く世界で3番目のOSになるだろう」と述べた。

通信業界ウォッチャーの項立剛氏は、「『HarmonyOS』システムが世界レベルのOSになるには、多くの協力者との提携が必要だ。グローバル化を実現した後は、海外市場でアンドロイドOSなどと激しく戦うことになるだろう。しかし『HarmonyOS』生態圏が真にグローバル化を実現するにはなお時間が必要だ」との見方を示した。

「HarmonyOS」が成功するかどうか、そのカギはどれくらい多くの協力者や開発者を呼び込めるかにある。ファーウェイの関係者は、「我々は持続的な研究開発とデジタルインフラのイノベーションを通じて、世界に向けて業界団体や産業のパートナーなどを広く集結し、生態圏を構築する」と述べた。

看懂研究院の袁博研究員(通信エンジニア)は、「半導体からRF部品までの部品不足が、ファーウェイのスマートフォンの供給を制約しており、これが『HarmonyOS』を制約する重要な要因の1つだ。今はまだファーウェイに続いて『HarmonyOS』に対応するスマホメーカーは出ていないため、ファーウェイは市場のストックを通じて『HarmonyOS』の生態圏を発展させるしかない状況だ。短期的には、『HarmonyOS』の独立した応用生態圏はそれほど豊富にはならず、応用の多くは引き続きアンドロイドをベースに進めている。『HarmonyOS』をベースにしたシンボル的な応用の登場が待たれる」と述べた。

中国人民大学国際金融研究所(IMI)の陳佳研究員は、「『Harmony』の次世代システムは、真に独立した研究開発能力を示すべきだ。ファーウェイにはこのOSブランドのコアコンピタンスに影響する論争に終止符を打つ能力と必要がある。またファーウェイは自動車などの産業チェーンへの展開をほぼ終えており、『HarmonyOS3』はモノのインターネット(IoT)、新エネルギー、電気自動車などの分野でさらなるブレークスルーを達成する必要があるだろう」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年7月20日

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