ディープラーニングに基づく初の頭蓋顔面再構築ヒト顔検索システムが登場

人民網日本語版 2022年08月17日13:38

四川大学がこのほど明らかにしたところによると、同大コンピュータ学院(ソフトウェア学院)は華西基礎医学・法医学院と協力し、ディープラーニングに基づく頭蓋顔面の再構築方法を打ち出した。二次元コンピュータ断層スキャンの頭蓋骨データから頭蓋顔面画像を自動的に復元し、世界初の頭蓋顔面再構築ヒト顔検索システムを開発した。関連成果は国際的な学術誌「Pattern Recognition」に掲載された。科技日報が伝えた。

頭蓋顔面再構築技術は通常、指紋、歯科の記録、放射性物質あるいはDNAなどの確実な情報がない場合に、頭骨と顔面の内部関係に基づき頭蓋骨の真の姿を復元することにより、身元を確認する。

だが従来の技術で使用される3次元再構築方法は、データの質に対する要求が高い。完全な頭部スキャンデータがなければトレーニングに使用できないため、データ収集がハイコストになり、頭蓋骨と顔面の間の複雑な関係の描写を制限している。

同学院の研究チームの責任者によると、チームはディープラーニングの高い整合能力に基づき、完全な頭部データを使い頭蓋骨と頭蓋顔面の全体的な対応関係を構築した上、不備のあるデータ(不完全な頭部スキャン)を使いモデルに頭蓋骨と頭蓋顔面の局部の対応関係を学ばせることで、ディテールがより細やかな再構築を実現するとともに、データ収集のハードルを下げた。

研究チームによると、彼らが開発した頭蓋顔面再構築ヒト顔検索システムは、2種の検索プランを提供できる。具体的には、年齢と性別の情報により、既知もしくは未知の条件下で頭蓋顔面を復元する。未知の条件下の場合、システムはアップデートされた頭蓋骨データに基づき、異なる年齢・性別の一連の復元ヒト顔を生成する。さらにヒト顔識別アルゴリズムを使い、実際のヒト顔データバンクから復元後の頭蓋顔面の検索・マッチングを行う。同技術は被害者の身元確認、考古学研究、人工知能などの分野での活用が期待される。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年8月17日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング

  • 全部
  • 経済
  • 社会
  • 政治