(資料写真/撮影・殷立勤)。
米国で最近、オミクロンBA.2.75株から派生した亜系統CH.1.1が確認された。中国疾病予防管理センターは1月31日、関心の的となっているCH.1.1関連の質問に答えた。中国新聞網が報じた。
CH.1.1の病原性の高まり確認されず
中国疾病予防管理センターによると、CH.1.1はBA.2.75株の6代目の亜系統となる。最新の研究では、多数の変異箇所が確認されており、免疫逃避する能力が高まっていることが分かっているほか、新たに増えた変異L452Rがデルタ株の特徴的な変異箇所でもあった。ただ、その変異箇所には、多くのオミクロン株のBA.5.3株やBA.5.1.3株といった多くの亜種にも存在していた点は注目に値する。
昨年11月から現在に至るまで、米国ではCH.1.1への置き換わりが進んできた。今年の4週目の米国の流行株のうち、CH.1.1は、XBB.1.5、BQ.1.1、BQ.1、XBBに次ぐ、5番目の多さだった。
現時点で、CH.1.1の病原性が増していることは確認されておらず、今後の状況に注目を続けなければならない。通常、新たな変異株が出現すると、感染が一定規模拡大し、その状態がしばらく続いてから、その病原性の変化を判断することになる。
短期間のうちに中国で大流行する可能性なし
中国疾病予防管理センターによると、中国では昨年11月13日に、天津市から送られてきたタイからの輸入症例のサンプル(昨年11月10日に検体採取)をゲノムシーケンシングした結果、CH.1.1が検出された。先月30日の時点でCH.1.1とその亜種が24件検出されている。輸入症例の感染源は15ヶ国・地域に及んでいる。現時点で、CH.1.1やその亜種の国内症例は確認されていない。
中国疾病予防管理センターによると、CH.1.1の免疫逃避する能力や感染力がさらに高まっており、ブレイクスルー感染や再感染のリスクが高まっているものの、中国のほとんどの人の体内には、すでに高水準の中和抗体が存在しており、CH.1.1に対して一定の干渉効果があり、短期間のうちにCH.1.1が中国において大規模流行することはないと見られている。ただ、65歳以上の高齢者や基礎疾患がある人、ワクチン未接種者、未感染者などは、引き続き個人レベルでの感染防止対策を強化する必要がある。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年2月3日