中国科学院動物研究所が2日に明らかにしたところによると、同研究所の研究員は体系的な発育比較分析方法を利用し1000種近くの哺乳類を分析し、群居する種は独居する種よりも長寿であることを発見した。これに関連する研究成果は「ネイチャー・コミュニケーションズ」にオンライン掲載された。科技日報が伝えた。
哺乳類には独居、ペアで生活、各種の群居形式など複数の社会組織形式がある。学界ではこれまでチャクマヒヒなどの一部の種の研究により、社会的つながりが強い個体の方が弱い個体よりも長生きで、群居することで被食・飢餓のリスクを減らすことができ、哺乳類の寿命が延びることが分かっていた。
研究者は974種の哺乳類を分析し、独居、ペアで生活、群居の3種の社会組織と寿命の関係を比較した。研究により、群居の種は全般的に独居の種より寿命が長いことが分かった。例えば独居するモグラジネズミと群居するキクガシラコウモリは体重が近いが、最長寿命はそれぞれ約2年と約30年になっている。論文の共同連絡著者で、中国科学院動物研究所研究員の周旭明氏は、「これは哺乳類の社会組織と寿命の間に共進化が存在するとの説を支持している」と強調した。
研究者はさらに94種の哺乳類のトランスクリプトーム解析を行い、31の遺伝子とホルモン・免疫の関連ルートを鑑定した。これらは社会組織と寿命と普遍的に関連する。
周氏はさらに、「この研究は、寿命の進化は社会組織の進化に依存し、すなわち哺乳類の中で、社会組織と寿命の間には進化の相関性があることを物語っている」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年2月3日