新たな生命の息吹が吹き込まれた古代の城壁 陝西省西安 (2)

人民網日本語版 2023年02月13日11:04

西安城壁管理委員会情報センターで、大型モニターにリアルタイムで映し出された観光客の流れや気温などの各種データ(写真提供・西安市城壁管理委員会情報センター)。

「まあ!なんて高いの!」VRゴーグルを装着した観光客の趙妍さんは、思わず同行者の手を握りしめていた。頭上にあるガラス屋根の彼方では、ドローンが趙さんを「乗せて」、遥か遠くまで「運び」、彼女はVRゴーグルを通じて高い空から城壁の美しい眺めを堪能していた。

自転車や電気自動車、遊覧ボート、そして今では「ドローン+VR」も加わり、城壁の観光スタイルはますますバラエティに富んでいる。西安城壁景勝地の職員によると、クラウドプラットフォームによる遠隔操作可能なドローンの自動飛行を実現させたことで、「上空からの古城遊覧」が観光客の間で人気を集めているという。

西安城壁管理委員会情報センターでは、観光客の流れや気温など各種データが大型モニターにリアルタイムで表示され、1千台以上のセキュリティ機器が同センターのビッグデータ管理プラットフォームに繋がり、文化財保護のモニタリング・客の流れの把握統計、赤外線カメラによる周辺監視・警戒線内への侵入検知など、さまざまな機能を実現している。

西安城壁旅行会社の蘇寧総経理は、「文化観光資源に対するデジタル化モデルチェンジとアップグレードは、今後必ず進まなければならない道。スマート景勝地の建設によって、より斬新な観光体験やより高い管理効率がもたらされる」と指摘している。

西安城壁景勝地が開発した各種デジタルコレクション(写真提供・西安城壁管理委員会)。

現在、博物館のクラウドツアーは、現地を訪れて見学することができない観光客に、その機会を提供している。西安城壁唐皇城含光門遺跡博物館は、3次元データ取得技術にもとづくデジタル博物館を開設し、ミニアプリによるパノラマ鑑賞を実現した。また、同博物館が開発したHTML5ゲーム「小武士極速夜砲」は、多くの子供たちが西安城壁に関心を寄せるきっかけとなっている。

西安城壁管理委員会文保観光部の高衡さんは、「斬新なデジタル文化製品は、伝統文化に対する人々の一体感や誇りをさらに刺激することができる。データ情報にもとづき、我々は今後も、観光客の興味をいっそう堀り下げ、技術革新を推し進めていく。それによって、デジタル技術が、文化遺産の紹介・普及に向けた翼をより大きく羽ばたかせることになるだろう」と期待を抱いていた。(編集KM)

「人民網日本語版」2023年2月13日

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