高速列車が転線するシーンを見たことがあるだろうか?列車3本が線路の上で、スムーズに別の路線に転線するシーンを見た多くのネットユーザーが、「この高速列車、なんかヘビみたいに見える」とコメントを寄せ、微博(ウェイボー)の検索のトレンド入りしている。
動画を見ると、河南省の鄭州駅で3本の列車が美しいともいえる見事な転線を披露している。
そこは河南省鄭州駅の北岔区で、中国において最も重要な旅客鉄道のハブの一つだ。鄭州駅には高速鉄道のほか、普通鉄道、都市間鉄道も通っているため、「G」や「D」、「C」、「K」、「T」、「Z」などの頭文字の車両名をもつ各種列車が集結する場所となっている。中国各地からやって来た旅客がここから列車に乗って、素敵な旅へと出かけている。
線路やポイントがたくさんある所でしか、動画のヘビのような列車の走り方を見ることはできない。では、ヘビのような動きを見せるスムーズな転線をどのように実現しているのだろうか?
列車がヘビのような動きで転線できるのはなぜ?
高速列車を例にすると、その線路は、ダイヤに基づいて決められる。列車がどの線路を走るか、どの線路から入るか、どこで停止するか、どれくらいの速度で走るかなどは全てダイヤに基づいて決められている。
ダイヤが確定すると、そのデータが列車の関連のモバイルデバイスや地上の固定の設備へと送信され、全プロセスにおいて連鎖コントロールが実現する。こうすることで高速列車が正確にダイヤに基づいて運行されている。
ヘビのような列車の動きの仕組みは?
列車の進路の転換は、線路上に設置されている分岐器と呼ばれる装置で行われる。分岐器には、トングレールと呼ばれるポイント部があり、その位置が変わると、そこを通る列車が別の線路へと入る。
列車の車輪の内側には、車輪の半径よりも大きな「フランジ」と呼ばれるディスクが付いている。それが列車が分岐器で転線するよう導く。トングレールの位置が変わると、先端部分の方向に向かって、「フランジ」が列車を導く。
ネットユーザーがコメントしているように、「ヘビのような走り方は、テクノロジーと芸術のコラボレーション」で、列車がスムーズに転線する姿の背後には、「テクノロジー」と「職人の技」が詰まっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年7月24日