7月の広西壮(チワン)族自治区柳州市三江県古宜鎮馬坪村で、稲がすくすくと育っている田んぼに近づいてみると、タニシがいる田んぼと魚がいる田んぼがあった。柳州タニシ麺は大ブームとなり、タニシ麺産業が急成長している。原材料となるタニシは自ずと極めて重要になっている。人民網が伝えた。
田んぼに放された母タニシ。撮影・李寧
「村では昨年、約1.3ヘクタールの稲田をタニシ養殖拠点とし、試験的にタニシの養殖を始めた。タニシが豊作だったと同時に、稲の生産量にも何の影響もなかった。これで自信が深まり、今年は約3.3ヘクタールに拡大し、生産高は20万元(1元は約19.9円)以上にのぼる見込みだ」。馬坪村の村人によると、田んぼでタニシを養殖することで、これまでの単一的な栽培構造によるリスク管理能力が低い状況を改め、村人の収入により多くの保障をもたらした。
稲田タニシ養殖モデル拠点。撮影・李寧
同時に村は2022年のタニシ養殖の経験を総括し、今年はタニシ養殖と同時に試験的に1万匹の禾花魚(コイ科の一種)を放し、「稲+タニシ」「稲+魚」の複合養殖モデルを試みている。村の5つの自然屯と付近の村・屯がこの特色産業に加わるよう牽引している。
田んぼに母タニシを投入する村人。撮影・李寧
馬坪村のようにタニシ麺原材料の加工の発展に取り組むような村は柳州市全域に広がっている。柳州市は22年、県・区がタケノコ、ササゲ、タニシ、キクラゲなどの原材料産業の発展に取り組むよう誘導し、20ヶ所の柳州タニシ麺原材料生産モデル拠点を認定した。その規模は約3万6800ヘクタールにのぼった。これにより、20数万人の農村部人口の一人当たり年収が1万元近く増となった。
柳州タニシ麺は中国で人気があるだけでなく、海外でも好評を博している。柳州市の某食品メーカーの貿易責任者の陳梓豪氏によると、多くの外国人がタニシ麺に興味を持っている。特に東南アジアの人々の食習慣は中国に似ており、ベトナム、カンボジア、タイなどの人々はもともと辛く酸っぱいものを食べ、タニシ麺が特に口に合うという。
柳州税関のデータによると、柳州タニシ麺は22年、世界の28の国・地域に販売された。柳州市の今年1-5月のタニシ麺輸出額は前年同期比47%増の5000万元近くで、輸出の好調さを維持している。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年8月1日