「アイアンマン3」、中国特別版を用意 興行収入アップが狙いか
日本では4月26日に封切られる米スーパーヒーロー映画「アイアンマン3」には国際版のほかに、中国限定上映の特別バージョンが用意されることが分かった。特別バージョンだけに、中国の人気女優・范冰冰(ファン・ビンビン)が登場するという。米映画スタジオマーベル・スタジオなどが明らかにした。信息時報が報じた。
特別バージョンが用意される理由に関して、業界関係者は、制作側が最近述べた「同映画を米中合作映画としては申請しない」ことと関係があると見ている。中国の映画市場は、世界2番目の規模となっており、海外の映画界も現在、中国進出に的を絞っている。合作映画として認定されると、「輸入映画は年間34本まで」という中国の制限対象から除外されるだけでなく、制作者は中国の国産映画と同じく、興行収入の43%を手に入れることができる。一方の輸入映画の場合、25%のみだ。
しかし、中国の電影(映画)局は最近、「中国側の出資比率が3分の1以上であること」「必ず中国の俳優が主要な役を演じていること」「必ず中国でロケを行うこと」など、「合作映画」の定義を明確にしている。これにより昨年、米アクション映画「エクスペンダブルズ2」や米SFドラマ映画「クラウド アトラス」(2012年)、米SF映画「LOOPER/ルーパー」などはいずれも、審査で「合作映画」とは認定されなかった。業界関係者からは、「『アイアンマン3』には中国側も投資し、中国でロケも行ったものの、今の時点で出ている情報によると、中国の俳優が主演を務めてはいない」「合作映画にできないとなると、『特別バージョン』と名を打ち、中国の要素をより多く入れることで話題を作り、チケット売り上げを伸ばそうとするのは自然な考え」と分析する声が上がっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年4月3日