「80後」の若者が見た日本、そして感じたこと--カク明さん (3)
■日本人の仕事熱心さには驚嘆
人民網:日本にはどれくらい留学しましたか?最も印象深かったのはどんなことですか?
カク明:日本には8年間留学しました。最も印象深かったのは日本人の仕事熱心さと細かいところまでこだわる仕事に対する態度です。日本人の仕事に対する真剣な責任感はよく知られるところですが、どんな仕事に対してもすべきことはしっかりとしようとしますし、特に人に迷惑をかけないし、手抜きやごまかしはめったに見られません。仕事内容の上下や貴賤にかかわらず、仕事自体が日本人の生活そのものです。この仕事熱心さによって、日本人は仕事で驚くほどこだわりを以って細かいところまで追求する態度には非常に強烈な印象を受けました。この点は特にサービス業に表れています。多くの世界各国で生活したことのある友人と雑談していた時も、日本の行き届いたサービスを誉めない人はいませんでした。
日本のサービス業は、確かに申し分のないほど行き届いています。大型書店で本を買おうとしたある日のことです。1階を一回りしましたが、必要な本が見つからないので、レジで会計をしていた若い男性に聞くと、彼はメモを出してその書名を書き留め、私に確認してから、レジのプレートを「少々お待ちください」にひっくり返して変え、私を伴って上の階に上がっていきました。そして、上の階のスタッフにこの方がこの本を探しているので探してあげてほしいといいました。それから私に対して、このスタッフがあなたを助けてくれるのであわてなくていいですよといい、下の階に戻っていきました。そして紹介してくれたそのスタッフが私を連れて一周し、必要としていた本をほとんど見つけてくれました。あと2冊が書店に置いていないため、スタッフは私に謝り、申し訳ないがここにはないので他で探してくださいと言ったのです。このような態度に私は逆に戸惑いました。中国の書店ではこのような細やかなサービスは極めてまれでしょう。
「仕事熱心」は日本の社会で重視されており、仕事熱心で事業を成し遂げた人は社会で一般的に尊敬されます。仕事熱心な人は自分がしっかり仕事をしていることにプライドを持っているし、両方が相まって日本人の仕事熱心さの形成に、大きな影響を与えています。