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渡辺さん |
長年、中国語に関わる仕事をしてきた渡辺英子さんは、現在、単身で中国に来て仕事をしています。家族と離れ、1人暮らしをする渡辺さんにとって、今の楽しみは茶芸学校。すでに中級茶芸師の資格を取り、現在は高級茶芸師の資格を目指して勉強しています。そんな渡辺さんに、茶芸や北京生活で感じることについて語ってもらいました。
■茶芸学校で出会ったもの
-----渡辺さんは、現在ご家族と離れて単身お一人で北京で暮らされているんですよね。
主人と高校3年生の息子と高校1年生の娘がいるんですが、家族はみんな東京に住んでいます。今回、私が北京に1人で仕事に来ているのは、日本人としてはちょっと珍しいことかもしれませんが、家族はみんな大変応援してくれています。
こちらに来るきっかけとなったのは、以前働いていた会社の中国語にかかわる所属部署がなくなってしまったことで、北京にある中国国有企業のニュースサイトで仕事をしたらいかがですかとスタッフの方に紹介されたことによります。試験を受けてみたら合格したので、家族に相談してみると、みんなすごく喜んでくれました。正直、みんな反対するだろうなと思っていたのですが、意外とみんなすごく賛成してくれて(笑)。お母さんの役を今まで一生懸命やってきたのに、お母さんいなくてでもいいのかな?って思ったんですけど、みんな温かく送り出してくれました。
家族との交流も、以前日本で働いていたときよりも、恐らく今のほうが多いかもしれません。
-----現在は、茶芸師の勉強をされているということですが、もともとどういうきっかけで茶芸師の資格を取ろうと思われたのですか?
もともとお茶にはすごく興味がありました。日本の自宅は日本の有名なお茶処である狭山茶の産地にあります。周りにはたくさんの茶畑やお茶屋さん、茶席がある場所で、もともとお茶はとても身近な存在でした。
このほかにも、中国関係の仕事をしているので、中国茶に興味がある方に中国茶について聞かれることが多かったり、前職の本部が龍井茶で有名な杭州にあり、出張の度にお土産としてお茶を買って帰ったりしていた際に、お茶の出し方や入れ方をみんなに説明する機会が多かったんです。ただ、興味を持ったときにネットで調べたり、本を読んだりするという感じで、知識がとても断片的だったので、今回せっかく中国にいるので系統立てて学ぼうと思いました。
あと、日本で中国茶をもっと知ってもらいたいと思ったのと、ちゃんとした国家資格を取って茶葉協会が教えている正統な知識をきちんと伝えたいと思いました。
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