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米国がアフガン政府高官を現金で買収

【中日対訳】

 米メディアによるとアフガニスタンのカルザイ大統領は4日、アフガン政府が過去10年間にわたり米中央情報局(CIA)から現金の供与を受け続けてきたことを認めた。CIAも現金供与の継続を承諾した。この事実が明るみになるや、アフガンと米国は大騒ぎになった。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、CIAはアフガン政府高官を買収して影響力を固めるべく、過去10年間ほぼ毎月スーツケース、バックパック、ビニール袋などに入れて大統領府に米ドルを現金で届けた。その総額は数千万ドルにも達する。

 CIAと現地米国大使館は共にコメントを拒否している。

 CIAが様々な手段を通じてカルザイ大統領の一部親族、助手、軍閥を支持してきたことは早くから公然の秘密だった。だが大統領府にこれほど巨額の現金を直接届けていたことが明るみに出たのは初めてだ。2002年から2005年までカルザイ大統領の首席補佐官代理を務めたカリル・ロマン氏によると、CIAからのこの巨額の政治献金は「ゴーストマネー」と呼ばれていた。

 CIAのこうしたやり方にはアフガン国内でも欧米でも批判が上がっている。「米国はアフガニスタンにクリーンで効率的な、自立した政府が築かれることを支持すると言明しているが、CIAのやり方は汚職を深刻化させるだけだ」と多くの人が考えている。国際通貨基金(IMF)は先日「アフガン政府は財政赤字の危険に直面している。その原因の一部は税関関連の汚職の増加と幹部の支える脱税にある」と警告した。米国の幹部は「事実上、アフガンの汚職の最大の出所は米国だ」と批判してすらいる。

 カルザイ大統領がCIAからの現金の一部がアフガンの「政治エリート」に渡されたことを認めたことで、懸念はさらに深まっている。アフガニスタンのいわゆる「政治エリート」の多くは各地の軍閥であり、麻薬取引、タリバン、さらにはアルカイダと関係のある者すらいる。この点から見ると、CIAは実際には麻薬取引とアルカイダを間接的に資金援助していることになる。

 米国は2014年にアフガンから軍を撤退すると言明しているが、アフガニスタンの現状は憂慮すべきものだ。CIAがアフガン大統領府に巨額の現金を直接届けていたことについて、テネシー州選出のコーカー上院議員はオバマ大統領宛の書簡で「こうしたやり方はアフガン政府高官の汚職を助長し、米国の納税者からの信頼を損なった。米国の対アフガン政策の混乱を物語ってもいる」と指摘した。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年5月7日

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