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3つのシーンから読み解くASEAN外相会議

 ブルネイの首都バンダルスリブガワンで行なわれていたASEAN関連の一連の外相会議は7月2日に終了した。会期中、各国外相は立て続けに会い、協定にも署名したが、その中で印象に残るシーンが3つあった。国際金融報が伝えた。

 ■シーン1:中日外相「会っても言葉を交わさず」

 6月30日、ASEANプラス3(中日韓)外相会議に共に出席した日本の岸田文雄外相と中国の王毅外交部長(外相)との間にやりとりはなく、視線を合わせることすらなかった。「すれ違った」と言ってもいいレベルだ。

 釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題が膠着状態に陥る中、日本が中国との会談を再開するには依然数々の障害がある。日本外務省関係者は、二国間関係改善のために岸田外相がブルネイ滞在中に王外交部長と話を交わすことを検討したことを明らかにしていた。今回のブルネイ訪問に際し、岸田外相は王外交部長といつでも会談できるよう、わざわざ中国語通訳1名を同行させた。

 今回の日本・ASEAN外相会議で岸田外相は、領有権問題解決のためにASEANが法的拘束力を持つ『行動規範』の早期策定を図ることを支持すると公言した。安倍晋三首相は先日自民党本部で、近いうちの開催は依然絶望的な日中首脳会談について「可能性さえあれば、会って対話をするのが正しい外交姿勢だ。会うか会わないかで条件を設けるべきでない」と報道陣に語った。これに先立ち日本メディアは、日本側が釣魚島問題で一定の条件をのまなければ首脳会談に応じない中国の方針を報じていた。

 安倍首相のこの発言によって、中国側に「譲歩」を望む考えが再び示された。だが日本政府が一貫して歴史を認めない姿勢を取り、中国の譲れぬ一線に度々挑戦した結果、昨年5月の野田佳彦首相と温家宝総理の会談以降、正式な首脳会談が行なわれないという事態が招かれたのだ。こうした障害はいずれも日本側がもたらしたものだと指摘されている。

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