CSLきょう開幕、広州恒大が3連覇なるか
中国サッカー・スーパーリーグ(CSL)が8日夜8時(日本時間同9時)、広州天河体育場で開幕する。CSLは今年で10年目を迎え、中国でプロサッカーが誕生して20年目でもある。この20年間の良し悪しを評価するのは難しいが、20年目の今年も見どころは盛りだくさんだ。広州日報が報じた。
■ベッカムがCSLの親善大使に
昨年20億元(約300億円)という巨額の資金を投じたCSLだったが、今年の総投資額はやや減少。そんな中、最も多くの資金を投じたのが、仏パリ・サンジェルマンFCに所属するスーパースター、デイヴィッド・ベッカム選手の獲得だ。親善大使として招聘するために5年で5000万ユーロという巨額の資金を費やしたともいわれている。しかし、パリ・サンジェルマンFCはUEFAチャンピオンズリーグに参戦しているため、ベッカム選手は8日の開幕式には登場しない。また、今年1年も、北京、上海、広州の3都市にそれぞれ1回ずつ来る予定しかないという。
■広州恒大が3連覇なるか
今年のCSLの見どころは、2連覇中の「広州恒大」が3連覇を達成できるかだ。2月26日に開幕したアジアクラブ王者を決めるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の初戦を見ると、参加している中国の4チーム中、広州恒大だけが、ツートップを有効に活用している。一方、「北京国安」は戦力が明らかに落ちており、4位以内に入れるかも危うい。このほか、「大連阿爾濱」や「貴州人和」、「山東魯能」、「長春亜泰」、「杭州緑城」は成績を上げてくる実力を備えている。一方、「武漢卓爾」はダークホースになるかもしれない。今年再びCSLに昇格した「上海東亜」は意気込みこそ高いものの、下位争いにとどまると予想される。
■青島中能や上海東亜にはペナルティー
今シーズン開幕に先立ち、中国サッカー協会は2月18日、かつて八百長にかかわったとされる上海申花と天津泰達に、今季リーグ戦の勝ち点から6点引く懲罰を言い渡した。このペナルティーは2チームに重くのしかかり、2部リーグである中国サッカー・甲級リーグへの降格の危険にさらされることになった。同様の懲罰課されたのはCSL史上初めて。戦力から見て、青島中能や上海東亜、上海申シン(=森の木が金)は降格の恐れが最も高く、そこに上海申花と天津泰達が加わる下位争いが見所だ。
■中国人監督の采配に注目
昨季、CSL所属の16クラブ中、中国人が監督を務めていたクラブは3チームだけで、ほかはすべて外国人監督だった。一方、今年は6クラブが中国人監督となった。うち貴州人和から上海東亜に移籍した高洪波監督(47)と上海申シンの朱炯監督(40)が繰り広げる「上海対決」にも注目が集まる。また、武漢卓爾の鄭雄監督や「遼寧宏運」の馬林監督、「広州富力」の李樹斌監督、貴州人和の宮磊監督などは、クラブ内に深い人脈を持ち、外国監督率いる他のクラブとの戦いで、どのような采配を振るうかが見どころだ。さらに今年、16クラブ中、6クラブが新監督を招聘し、うち山東魯能大は豊富な監督経験を誇るセルビアのラドミル・ アンティッチ監督を迎えた。同監督と前イタリア代表監督で広州恒大を率いるマルチェロ・ロメオ・リッピ監督との名監督対決にも期待がかかる。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年3月8日