北京で最も多い職業病は「塵肺症」 市衛生局統計
【中日対訳】 防ぎことはできても一度かかると治療が難しいのが「職業病」だ。職場環境が原因で起きる耳や目の病気、皮膚炎なども職業病の範囲内だ。北京市衛生局は2日、最近5年の間に、同市で職業病との診断が9000件あり、うち粉塵や微粒子を長期間吸引した結果、肺の細胞にそれらが蓄積することによって起きる「塵(じん)肺症」が最も多かった。北京晨報が報じた。
中国で「職業病予防・治療法」が2001年に施行(11年改訂)されて1日で、11年になったが、同局が同日発表したデータによると、08-12年の5年間に、同市で職業病と診断され報告されたのは9000件。うち最も多かったのが「塵肺症」で97.1%だった。以下、「職業性中毒」、「騒音性難聴」、「職業性眼障害」、「接触性皮膚炎」、「化学性皮膚炎」などの皮膚病と続いた。最も職業病を患いやすいのは地方からの出稼ぎ労働者だった。
同局によると、職業病患者が継続的に発生する原因としてまず、遅延型職業病を患った患者が続々と発症期に入っていることがある。例えば、過去に粉塵や微粒子を吸引する環境で働いていた労働者が現在「塵肺症」を発症しているのだ。また、労働者雇用が規範化されていない企業があり、労働者に対する職業病防止・管理レベルが低いなど、必要な職業病防止・保護対策が十分に実施されていないともある。さらに、政府の監督・管理が十分でないことや労働者自身の職業病防止に対する意識が薄く、労働権益が保証されていないことなども挙げられる。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年5月3日