消防車に轢かれ死亡した女子高生の詳細状況 アシアナ機事故
韓国アシアナ航空機事故で犠牲となった中国人女子高生・葉夢円さん(16)の遺族の代理人弁護士であるAnthony Tarricone氏は26日、「事故現場で救助にあたった多数のサンフランシスコ市消防隊員は、葉夢円さんが機外にいたことを知っていたが、彼女は救助・移送されなかった」と指摘した。人民網が米ABC報道を引用して伝えた。
ABC報道によると、アシアナ航空214便がサンフランシスコ国際空港の防波堤に衝突して着陸に失敗・炎上した事故が起こった後、消防隊員が後部座席に座っていた葉さんを炎に包まれた機内から救出し、主翼付近の地面に運び横たえたという。
Tarricone弁護士は、「葉さんは飛行機事故で致命傷を受けた訳ではない」と強調した。これまでの調査によると、葉さんは機体左翼の前方付近で消防車両に轢かれた死亡したことが明らかになっているが、彼女がその位置にどうやって運ばれたのかは誰も知らないという。
また、Tarricone弁護士は、「その場にいた多数の消防隊員はみな、葉さんが主翼付近に横たえられており、救助が必要であることを知っていた。だが、実際には誰も彼女を救助しなかった」と指摘した。また、事故機には泡状の消火剤が大量に散布され、葉さんの身体は消火剤に包まれていたという。
その後、女性消防隊員Dacourtさん(49)が予備消防車を運転して現場に到着した。この予備消防車には所定の赤外線探知センサが装備されておらず、Dacourt隊員は全身消火剤で覆われていた葉さんに気がつかず、彼女を轢いてしまった。
ABC報道によると、Dacourt隊員は、食品の買い出しに行って消防署に戻ったときにアシアナ機事故のことを聞いたが、その時には他の消防隊員は全員、現場に駆け付けた後だったという。彼女はやむなく、消防署に残されていた予備消防車で独り現場に向かった。
サンフランシスコ市消防局は、消防隊員の詳細に関するABCの報道姿勢を非難したが、警察による調査が終了するまでは、葉さんの死に関しては一切ノーコメントとしている。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年7月29日