人気ブログアカウントは影響力の自覚が必要
北京警察はこのほど、インターネット上で故意にデマを捏造・流布したとして秦志暉容疑者(ハンドルネーム「秦火火」)や楊秀宇容疑者(ハンドルネーム「立二拆四」)ら4人を逮捕。法律に基づいて刑事拘留した。事件の真相が少しずつ明らかになるにつれ、デマ拡散の過程で、フォロワー50万人以上を抱え大きな影響力を持つ「大V(Vマーク付公式アカウント)」が大きな役割を果たしていたことが分かってきた。人民日報が報じた。
「大V」がデマの流布に肩入れしてしまっていたという現実は、社会にとって警告となっている。秦容疑者らが3000件以上のデマの流布に成功できたのは、広く名の知られる「大V」などの影響力をうまく利用することに長けていたからだ。
秦容疑者ら自身は、元々決して名の知られた存在ではなく、デマを流布したとしても一部の人の間で話題になるだけで、大きな害を及ぼすことはなかった。しかし、そこに100万人、1000万人というフォロワーを抱える「大V」が絡むと、事実や真相が明らかになっていないうちに、1つの話題に対する注目が高まってしまい、次々に転送されたり、コメントが寄せられたりするようになる。それは、ちょうどデマに羽が付き、ネット上に瞬く間に飛散するかのようである。
統計によると、新浪や騰訊(テンセント)などの「微博(ウェイボー・ミニブログ)」には現在、フォロワー10万人以上の「大V」が1万9千人以上おり、フォロワー100万人以上の「大V」も3300人以上いる。また、フォロワー1000万人以上の「大V」も200人いる。インターネット時代となった今、言論の自由には社会的責任が伴い、注目が集まる所には社会的信用が必要で、慎重さを決して忘れてはならない。特に「大V」のように、多くの人から注目され、影響力が強い人は、一つ一つの言動が多くの人に影響を及ぼす。そのため、「大V」はより大きな社会的責任を負わなければならない。そして、社会で得ている信望を大切にし、自身の言論の自由を善用して真実や励みとなる声だけを発信しなければならず、ネットユーザーらの信頼を裏切るようなことは決してしてはならない。
中国のことわざにあるように「決まりがないと、何事もうまくいかない」。そして、他人に対する敬意がなければ、「品行」を知ることはない。ネット上であっても、現実の社会であっても、10日に開かれた「インターネット有名人社会的責任フォーラム」で提唱された▽法律・法規の基準▽社会主義制度の基準▽国家利益の基準▽公民の合法的な権益の基準▽社会の公共秩序の基準▽道徳・風紀の基準▽情報の信頼性の基準---の7つの基準遵守を実際に遂行しなければならない。これは、全てのネットユーザーの願いでもあり、インターネットの健全な発展のための最低限のルールでもある。デマなどの有害な情報を根絶するためには、「大V」が、基準の厳守、法律順守、美徳の発揚、信頼の提唱、他の人への敬意などの面で模範を示すことが必要だ。また、ネットユーザー一人ひとりが、しっかりとした意見や理性的な態度を持ち、盲従や衝動的な態度を避け、さらにデマの流布に断固として反対し、国民としての責任や義務を果たすことが必要だ。
一人ひとりが自分の言動に責任を持ち、プラスのエネルギーを伝えるなら、ネット上の環境は絶えず浄化され、インターネットの発展が社会の進歩を牽引するようになるだろう。インターネット上が秩序と活力に満ちるなら、そこは人々に力を与え、やる気を起こさせてくれる場所になるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年8月26日