中国、35都市で全国共通ICカードが利用可能に
天津、遼寧省瀋陽市、福建省福州市など18都市で10月29日より、路線バスの全国共通ICカードの使用が可能になる。同カードの使用可能地域の市民は、カードを使って公共バスだけでなく、タクシーやフェリーなどに乗ることもできるほか、現地のカード利用割引サービスも受けることができる。これで、同カードが利用できる中国の都市は計35都市となった。ただ、北京は含まれていない。新京報が報じた。
利用可能な35都市は以下の通り。上海、寧波、紹興、湖州、台州、常熟、蘭州、白銀、南昌、永州、葫蘆島、錦州、江油、撫順、昆山、江陽、淮安 天津、瀋陽、福州、三亜、湛江、無鍚、南通、遼源、松原、克拉瑪依(カラマイ)、楡林、龍岩、舟山、泰州、長興、駐馬店、鷹潭、凱里。長江デルタや東北地区、華中地区(揚子江と黄河に挟まれた地域)に集中している。天津と上海は直轄市。
同カードの管理機構「住房・城郷(都市農村)建設部ICカード応用サービスセンター」によると、同カードのプラットホームは2008年から準備が進められ、2012年7月に上海などの8都市で利用が可能になった。そして、2013年4月に第2陣として南昌など9都市での利用が可能になった。
同カードの利用には、統一的な基準やセキュリティシステムの構築が必須となる。住房・城郷建設部の定めた基準に基づき、統一的なセキュリティシステムを構築し、さらに使用申請を行った都市は160都市以上に上る。
北京での利用開始はいつ?ハードル残す
同センターの申緋斐・副センター長は、「現在、基準や技術の点で、北京も同カード利用の条件を整えている。しかし、北京ではカードの発行量が多く、コンビニでのリチャージや電気代、水道代などの支払い、第三者機構などが関係してくるため、複数の部門や業界間の協力が必要となる」とし、実現に向けてまだ課題が残っていることを示唆した。