スマホ操作に没頭する「うつむき族」は、3つの疾患に注意
地下鉄の中では微博(ウェイボー・ミニブログ)、バスを待ちながら微信(ウィーチャット・チャットアプリ)、家ではiPadでドラマかシューティングゲーム--。スマートフォンやタブレットPCの操作に没頭して下ばかり向いている「うつむき族」の症状、あなたはいくつ当てはまるだろうか?「VDT症候群(ディスプレイなどを使用した作業を長時間続けたことにより、目や体、心に支障をきたすこと)」という単語はいつのまにか「低頭族」という単語に取って代わられた。「うつむき族」は次のような疾患にかからないよう、特に注意しよう。揚子晩報が伝えた。
▽眼病:目の疲労、ドライアイ
対策:ディスプレイを注視する時間を1日4時間以内に
南京医科大学第二附属病院眼科の張暁俊主任は「電子端末や微博から片時も離れられない人は、ドライアイにかかりやすい。ディスプレイを1時間以上注視していると、涙液が眼球の表面を覆うことができなくなる。ドライアイは角膜を傷つけ、ひどい場合は感染症の恐れもある。『VDT症候群』の患者はディスプレイを見つめる時間を厳しく制限し、40分ごとに20分間目を休ませ、コンピュータや携帯電話を注視する時間を1日4時間以内に制限する必要がある。どうしてもそれができない場合は、防腐剤を含まない目薬(人工涙液)を使うなどして予防すると良い」と語る。
読書好きの「うつむき族」は寝る前に携帯電話で本を読む習慣があるが、専門家は「ベッドに横になって携帯を見たり、寝る前に微博を見るなどはいずれも『近距離労働』に属し、目の疲労を引き起こしやすい」としている。
▽手・指の病気:腱鞘炎
対策:30分毎に10分間の休憩を
微信に新たに加わったシューティングゲーム「飛機大戦」で遊びすぎて、腱鞘炎になった人がいる。東南大学附属中大病院整形外科の孔翔飛副主任は「腱鞘炎は中高年に多いが、ゲームの遊びすぎによる腱鞘炎は若者が大多数を占めている。腱鞘炎の治療は生活習慣を変えることが一番重要だ。微博にしろ、ショートメッセージにしろ、ゲームにしろ、時々休憩したり、姿勢を変えるべきだ。痛みを感じるときは腕を回すことで緩和できる。痛む箇所を暖めても良い。腱鞘炎の治療には2週間以上かかる。もし物理療法で効果がない場合は抗炎症鎮痛剤を使う場合もある」としたほか、「スマートフォンやタブレットPCに熱中し過ぎるのは良くない。どうしても遊びたい場合は同じ姿勢を続けるのを避け、30分ごとに一旦休憩し、手指を反対方向に引っ張り、指の筋肉を休めた方が良い」と注意を促した。
▽精神病:抑うつ症状、健忘症
対策:節制を保ち、携帯に依存しない
「うつむき族」がかかりやすい抑うつ症状や健忘症は、ネットでは「デジタル痴呆症」とも呼ばれている。「デジタル痴呆症」にかかると、自分や親戚・友人の電話番号すら覚えることができず、電話で話した内容も、電話を切るとすぐに忘れてしまう。東南大学附属中大病院心理精神科の袁勇貴主任は、「長期的にデジタル製品に依存していると、確かに記憶力に影響を及ぼす」としている。「人の脳において、記憶を司るのは主に海馬だ。微博など、デジタル製品に過度に依存していると、大量の無用な情報が大脳に入ることになり、有用な情報に対する大脳の処理能力が低下してしまう。こうした依存から脱却するのは難しくない。節制を保ち、携帯電話から離れることだ」。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年10月23日