アフターサービス問題でアップルの評価低下 (3)
メディアによると、アップル社は今月1日、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が著名した消費者への謝罪文を発表した。アップルの「おれ様」条項をいち早く批判した中国人民大学商法研究所の劉俊海所長(中国消費者協会副会長)によると、アップルが公開の謝罪を行ったことは中国の消費者の勝利だという。
劉所長は、「これまでわれわれは多国籍企業に対し、奨励が多く、支援が多く、保護が多く、その一方で規範は少なく、監督管理は少なく、処分も少ないという態度を取っていた。今後は公平な法執行(エンフォースメント)、公平な監督管理をしっかりと行い、どのような性質の企業であっても、同じように対応しなければならない」と述べた。こうした意味から言って、アップル社の謝罪はアップルと中国の消費者がより多くの利益を得るための第一歩だという。
中国人民大学法学院の張新宝教授によると、今回の騒動を通じてわれわれが消費者の権利の保護について非常にバラバラだったことが如実になった。消費者の権利をめぐる法律は古く、上位法令による支援がなく、実施細則が詳細でないことから、消費者が権利を守ることが困難になり、関連部門も処分を行うことが難しいのだという。
そこで専門家は次のように提案する。まず、権利保護をめぐる法律の制定を強化し、上位法令の構築を強化することが必要だ。次に、権利保護の水準を強化することが必要だ。最後に、司法による保護を強化し、裁判所や工商行政管理局などの関連部門が法執行を強化し、消費者の権利を侵害する行為に対して相応の処分や判決を下すようにすることが必要だという。
消費者に対しては、社会的責任を意識した消費の理念を提唱する必要がある。劉所長は、「製品を選択する時には、品質をみるだけでなく、企業が消費者や社会に感謝する心をもっているか、イノベーションを続ける知力があるか、消費者に尊重される社風を備えているか、中国の法律を深く理解する法的センスがあるか、中国の商業倫理を理解する道徳的センスを備えているかどうかをみなければならない」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年4月19日