公費による消費引き締めへ ぜいたく品に寒風 (2)
世界ぜいたく品協会(WLA)がまとめた最新の報告によると、13年の春節(旧正月)を挟んだ13年1月20日から2月20日までの大陸部でのぜいたく品消費額は8億3千万ドルに上り、12年の春節期間に比べて約53%減少した。
13年には、グッチやルイ・ヴィトンを含むぜいたく品ブランドが中国での拡張傾向を減速させるとのニュースが次々に流れている。ヴィトンの上層部がこのほど述べたところによると、拡張傾向を全面的に抑え、中国の二線都市や三線都市ではこれ以上店舗を開設しないという。グッチの責任者も、13年は中国店舗の数を増やさず、新しい都市に進出して店舗を構えることはしないと話す。
▽公費による消費のために裏口を
世界銀行のデータによると、11年の国内総生産(GDP)の国民一人当たり平均額のランキングで中国は86位だった。だが中国はすでに日本に代わり、米国に次ぐ世界第2のぜいたく品市場となっている。
調査でわかったことは、巨額のぜいたく品消費の背後には、公費による浪費や権力と金銭(ぜいたく品)との取引のニーズがなお潜んでいるということだ。中国消費市場の特徴に対応するため、多くのぜいたく品ブランドが「郷に入っては郷に従え」ということを胸に刻み、購入者に最大限の「便宜」を与えるようにした。
上海にあるプラダ専門店で販売員が説明してくれたところによると、1万元に手が届きそうな高級皮革製品を購入した場合、伝票には「贈答品」や「作業服」などと入れることが可能で、これは伝票処理をしやすくするためだという。
あるぜいたく品ブランドの販売顧問がうち明けてくれたところによると、購入したのがどのような商品であっても、「事務用品」の伝票を切り、商品の明細は書かないようにすることができ、帳簿上の処理が楽になるという。