公費による消費引き締めへ ぜいたく品に寒風
中国共産党がうち出した「八項目規定」や無制限な浪費を戒める措置の貫徹実施に伴い、これまで「破竹の勢い」だったぜいたく品産業が著しいダメージを受けており、中国での事業拡張計画のペースを一時的に遅らせているブランドもある。新華社が伝えた。
▽ブランドの高度成長にストップ
中国共産党は2012年末、業務の風紀を改善し、国民と密接な関連をもった八項目の規定をうち出し、これにともなって公務員に対する社会世論の監督が強化された。
公費による消費が引き締められ、ぜいたく品の販売量がこれに応じて「下落」し、一連のぜいたく品ブランドの急速な伸びはたちどころに「ボトルネック」に突き当たった。米国のコンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーがまとめたデータによると、12年の中国のぜいたく品消費の成長率は7%で、それ以前の2年間の30%以上に比べて大幅に低下した。
上海市のぜいたく品専門店に行くと、買い物をしている人が目立って減少している。南京路にあるジバンシーの専門店ではセールが行われており、近日中に閉店の予定という。
ある世界的に有名なブランドグループの中国部門の責任者によると、ぜいたく品ブランドの中国での陣地争いのような拡張傾向はもはや継続不可能だ。昨年はほとんどのブランドが念頭に立てた売り上げ目標を達成できず、最多で目標を30%以上下回るところがあり、近年では珍しい状況になった。これはぜいたく品の国内価格と海外価格との開きの大きさ、全体的な経済環境の冷え込みなどと関係があるし、公費による消費の制限とも一定の関係があるという。
べつのぜいたく品ブランドの販売員によると、税務局のチェックが厳しく、「事務用品」の名目で伝票を切ることが一時的にできなくなった。せいぜいジュエリーや腕時計を「皮革製品」の名目で売ることくらいしかできず、売上は2割ほど減ったという。