日系デパート伊勢丹 5年後に瀋陽から撤退 (2)
同店は2008年2月に開店し、これまで好調な業績を上げて現地の人々を驚かせてきた。だがこのエリアに高級百貨店が相次いで参入すると、同店の経営は徐々に傾いていった。
過去約1年間に、同店が撤退するとのうわさがたびたび流れ、伊勢丹はこれを正式に否定することはなかった。割合早くから撤退の計画があったことがうかがえる。
同店が開店からわずか5年で撤退することについて、業界からはさまざまな意見が聞こえてくるが、日本のトップ層と現地の管理職との間のコミュニケーションが十分でなかったこと、現地の消費者に対するブランド戦略が適切でなかったことなどが原因という見方でほぼ一致する。
伊勢丹は中国では上海、天津、成都などの大都市に一時7店舗を構えていたが、このたびの閉店により上海店、済南店に続く3店舗目の閉店となった。
瀋陽伊勢丹のビルのオーナーによると、伊勢丹が撤退した後もどこかのデパートが入居する見込みだが、同じような事態が発生するのを避けるため、次に貸し出す時は入居者へのハードルを高くし、最低でも10年契約を結んでもらうという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月3日