中国テレビメーカー 米国で日韓企業とシェア争奪 (2)
これらの中国企業は中国国内では主導的地位を占めているが、規模が2000億ドル以上に達する米国市場においては、販売ルートとブランド認知度を確保していない。グーグル、モトローラ、コダック、マイクロソフト等が今年の家電見本市に欠席する中、中国企業は空席を確保し、商品の特長を宣伝するチャンスを手にした。
市場調査会社エンビジョニアリング・グループ(Envisioneering Group)のアナリスト、リチャード・ドハティー氏は、「中国企業は米国の文化と消費行為を理解する上で課題に直面しており、画期的な進展を実現していない。中国企業が北米市場に進出するためには、展示ブースを借りて商品を展示するだけではなく、数多くの失敗を重ねて、市場を熟知した高級人材を招聘し、経験曲線を乗り越える必要がある」と指摘した。
コンサルティング会社「Creative Strategies」のアナリスト、ティム・バジャリン氏は、「中国企業が米国に進出する際、サービス網の構築という障害にぶつかる。これはベストバイやアマゾン等の取次販売店に対し、製品サポートを行えることを知らせる上で重要だ。サムスンなどの韓国メーカーは10年前に、顧客獲得に向けて自由返品というサービスを実施した。これには大規模なインフラ整備を行う資金が必要だ。ハイセンスは米国市場で、中国よりも良質のサービスを提供する必要がある」と分析した。