中国テレビメーカー 米国で日韓企業とシェア争奪
TCLやハイセンス(海信)を含む中国テレビメーカーが、米国市場での拡張を加速している。中国各社は先進技術を搭載した低価格のテレビにより、日韓の競合他社の市場シェアを脅かしている。環球時報がブルームバーグの1月7日の報道を引用し伝えた。
中国各社は今週ラスベガスで開催される家電見本市で大々的にPRし、米国人消費者・取次販売店の間での知名度を高める方針だ。Android搭載のテレビを展示するため、TCLは展示ブースを2倍に拡大した。ハイセンスは米国で初の新聞広告・テレビCMにより、展示商品の影響力を高めようとしている。
中国企業のこれらの動きは、ソニーやシャープ等の黒字転換を目指す企業にとっては圧力となるが、より安価な家電を求める消費者には潜在的な利益をもたらす。TCLを含む中国大手企業の商品は、現地のトップブランドの価格を30%下回る。ハイセンスの米国地区市場総監のJoAnne Foist氏は、「これは当社が米国市場で強調する手段だ。当社は世界大手ブランドであり、北米の大手ブランドになることを目指している」と語った。
中国の製造メーカーは、安価な製造コストにより利益を獲得しており、消費者にも利益を与えている。ハイセンス製の50インチLEDテレビは、Wi-Fiとウェブブラウザを搭載しているが、米激安サイト「TigerDirect」での販売価格は先週の時点でわずか700ドルだった。同サイズの東芝製テレビは、Wi-Fiを搭載しておらずインターネットと連結していないが、定価は899ドルに達する。サムスンの定価は997ドルだ。