世界的な利下げの流れ 中国はしばらくは追従せず
近頃、世界的な利下げの流れが加速している。欧州中央銀行(ECB)、インド準備銀行(中央銀行、RBI)に続き、オーストラリア準備銀行(RBA)も7日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを25ベーシスポイント引き下げることを宣言した。わずか5日間で3つの経済体が利下げを行ったことになる。専門家は、「中国は今、利下げで経済を刺激する必要がないが、世界的な利下げの流れを受け、ホットマネー流入の圧力が増すだろう」との見方を示す。新京報が伝えた。
▽世界の中央銀行が一斉利下げ 経済低迷が原因
オーストラリア準備銀行の今回の利下げは5月8日から適用される。この影響を受け、オーストラリアドルの対米ドルレートは急落し、2カ月ぶりの最低値を記録した。
欧州中央銀行、インド準備銀行と同じく、オーストラリア準備銀行の利下げの原因も経済低迷だ。オーストラリアは今週、経済成長予想を0.25ポイント引き下げ2.75%とした。この値は長期的に3%以上を保ってきたオーストラリアの平均経済成長率を下回り、下方修正前の基準金利3%も下回る。
現在、世界の主な経済体はいずれも経済が低迷している。国際通貨基金(IMF)は4月末、今年の世界経済成長予測をこれまでの3.5%増から0.2ポイント引き下げ、3.3%増とした。利下げは今、主要経済体が経済を刺激するための一番の選択肢であり、しかもまだまだ終わる気配が無い。
欧州中央銀行の頭取は「全てのデータを観察し、必要があればさらなる行動にでる」と表明している。シティバンク大中華地区の沈明高エコノミストは、「近頃、顕著な回復傾向を示している経済体は無く、経済の起伏も大きい。これは世界的な量的緩和政策という基本体制がまだ変わっていないことを意味する」と述べた。