中国、「空中鉄道」導入で渋滞緩和へ 国産化率9割突破 (3)
▽国産化率はすでに90%を突破
懸垂式モノレールの構想が公開されたのは、上交会が初めてではない。上海では昨年末にも「懸垂式モノレールシステム発展シンポジウム」が開催されている。現在、同プロジェクトは検討・論証段階から具体的な実施段階に進んでいる。上海の大虹橋地区では第12次五カ年計画期間(2011-2015)中、ピーク時の交通渋滞を緩和するため、この新たな交通手段を導入する計画だという。
今回上交会で発表された、ドイツの懸垂型モノレール「H-Bahn」プロジェクトは、エアトレインインターナショナルグループ所属の上海空列軌道技術有限公司が運営を行う。プロジェクト責任者の鮑再通氏は、「H-Bahnは2011年に導入が始まり、現在は国産化に重心が置かれている。例えばドイツの車両は鋼材で製造されているが、中国では技術がすでに完備されているのでアルミ合金に変更することを計画している。これにより車両がより軽量化され、動力も増強される」と語る。車両・情報制御システムなどを含め、国産化率はすでに90%を突破しているという。
中国における「空中鉄道」の実現はますます現実に近づいており、すでに20余りの区県ですでに予備研究が始まっている。中でも温州市は最も進展が速く、客運西駅から市街地を経由し、客運東駅へと到達するルートが初歩的に確定されている。上海でも多くの区がフィージビリティスタディを行っており、2区ではすでに線路計画段階に入っている。
第12次五カ年計画期間、北京、上海、深センで新しく建設される鉄道の営業距離は1000キロあまりに上る。大都市の軌道交通を合わせると2500キロ以上にのぼり、投資総額は1兆元を上回る予定だ。もし空中鉄道を建設すれば建設資金は20%前後ですむため、コストを大幅に抑えられる。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年5月9日